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ネット上で問題になった、女性兵士像の上での記念写真。なかなか器用に乗っかっている
世界各地でマナーや振る舞いが非難されている中国人観光客たち。日本でも春節の“爆買い”は今さら説明するまでもなく、桜の季節に花見の名所に大挙して押し寄せた“爆花見”、さらには宿という宿が中国人観光客に占拠され、日本人の泊まる場所がなくなってしまった“爆宿”と、新たな現象を次々と引き起こしている。
ただ、そういった中国人観光客たちの狼藉ぶりは、なにも海外だけで起こっているのではない。中国国内でも、数多くの問題が発生している。
中国の観光地に行くと、よく目にする光景がある。なぜかそこで中国人は、やたらと何かにまたがりたがるのだ。大砲、動物の銅像、狛犬のような石像など、目についた手頃な大きさのものならなんでも乗っかってまたがる。そして、嬉々として記念写真を撮るのである。すぐにまたがってしまうのは、騎馬民族だった名残なのだろうか。
そんな中、先日、ある観光地で女性兵士像の頭の上に乗っかってポーズを取った男性の写真がネットにアップされた。本人は得意げな表情だったが、さすがにこれを見た中国人ネット民たちは激怒した。
「品がないにもほどがある」
「これだから中国人は“素養がない”と言われるのだ」
「海外でなくてよかった。外国人にこんな姿を見られたら、またなんと言われることか」
さらに、この写真の人物が「人肉」、つまりはネット上での個人情報捜索が行われ、身元がバレた本人はネット上で全国人民に向けた謝罪文を公開する事態にまで至っている。
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こちらは石像のポーズともぴったりマッチ
しかし、中国人観光客の銅像に対する無体な所業は、これだけではなかった。最近では、銅像に乗っかるだけでは収まらず、女性像のおっぱいに触りまくる“爆揉み”という事態まで発生していたのだ。
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上から下から、触られまくる楊貴妃の像。なぜ楊貴妃が上半身裸なのかはよく分からないが……
観光客の人数が多いだけに、触る人の数もハンパなものではないのだろう。みんなに触られまくっているものだから、おっぱいの部分だけ色が剥げてテカテカに。触られすぎて足の裏がヘコんでしまった通天閣のビリケン像のように、このままではおっぱい部分がヘコんでしまいそうだ。
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触られすぎてテカテカに。なぜかどちらも触られているのは左胸
女性像のおっぱいを触るのはおそらく男性のほうが多いだろうが、女性観光客だって負けてはいない。レプリカのダビデ像の下半身に手を伸ばしてパチリ。この女性の顔はボカされて見えないが、ポーズからしてものすごくうれしそうだ。
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いや、お嬢さん、さすがにそれは……
日本にも、巨大な男根のご神体に女性がまたがったり、なでたりする風習があり、外国人からは奇異の目で見られたりしているが、あれは子宝祈願や子孫繁栄を願う立派な神事。ビリケンの足の裏だって、撫でるとご利益があると言われているからみんな触るのである。観光地でお戯れに乗っかったり触ったりして記念写真を撮るのとはワケが違う。
日本にたくさんお金を落としていってくれる“爆買い”は大歓迎だが、“爆揉み”の流行を日本に持ち込むのはご勘弁願いたいものだ。
(文=佐久間賢三)