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「東京ティンティン+(SODグループ)」の“のりとん”こと本田教仁監督は『本物の素人ナンパ以外、撮影しておりません』シリーズなどで知られるナンパものAVを専門に手がけるAV監督。昨今のナンパものにありがちな“やらせ臭”に我慢がならないと「アンチMM号」と名付けられたキャンピングカーで東日本の各市街地に乗り付け、本物の素人さんばかりを使った“ガチ”なナンパAVを撮り続けている。
ナンパのテクニックも秀逸で、成功率は驚異の70パーセント、3人に2人は落として裸にできるというから驚きだ。今回はそんな“のりとん”監督にインタビュー。監督秘伝のナンパ術について話を伺ってきた。
──AV業界では暗黙の了解で、やらせが前提というナンパもの。監督はそれに異を唱え、本物にこだわったナンパAVを撮っていると聞きました。
のりとん監督 そうです。本物の素人の子が脱ぐっていうね。ま、当たり前のことなんですけどね。よそが作っているようないかにも作られた感じのナンパAVが心から面白くないなと思っていて、本物の素人さんを実際にナンパしてガチなナンパAVを作っています。
──街頭に立って、素人の子をナンパして、AVに出演させるって大変じゃないですか?
のりとん監督 きちんとした方法論があるんですよ。ナンパものAVというのはナンパ隊がまずナンパをし、その後で女性に年齢確認や、これAVになるんだけどって説明をして、許可を取ったらいざSEXっていう段階を経て撮影していくわけですが、これをうまくシステム化することで、効率よく作品を撮ることができるんです。年齢確認の段階でAVだけどって言うと「だったらやめとく」って子も確かに多いですけどね。相手を見極めて効率よくやれば、それほど難しいことではないんです。ナンパして車にさえ乗せれば、もう70パーセント以上の確率で、その子のアソコまで見ることができるんです。
──ナンパの成功率が70パーセント、しかも撮影までOKさせてしまうってすごいですね
のりとん監督 3人声をかけたら2人は成功するという感じです。始めた頃は手当たり次第声をかけて断られることも多かったんですけど、やっぱり僕らも慣れてくるんです。この子に声かけても無駄撃ちっていうのがわかるんですね。ナンパを成功させたいなら、無駄撃ちはしないこと。ミートポイントさえ掴めば、そのくらいの確率は実現できます。年間撮る250人のうち、50人まではちゃんと絡みまでもっていけていますし、残りの200人のうち100人もフェラまで、あとの100人もノーパンにまではなってくれていますよ。
──ミートポイントさえつかめばとおっしゃいましたが、どんな子が落ちやすいんですか?
のりとん監督 落ちやすいのは自分にコンプレックスを持っている子ですよ。まあ、100人いれば100人とも、何かしらのコンプレックスは持っているわけですが、そこをうまく突くことが大切なんです。例えば毛深いとかね。コンプレックスのせいで人生のチャンスを逃してる子は多いですからね。本人もそれを自覚しているので、自分がコンプレックスに思っていることがそうじゃないとわかった時に、弾ける感じが生まれるわけです。「そうでもないよ」って言ってあげることで、相手をビッチにさせることだって可能なんです。
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──街で女性のコンプレックスの有無をどうやって見分けるんですか?
のりとん監督 街で物色する時に、その子を違和感を探すんですよ。なんでこのファッションなのにこんなリュックなの? とかね、なんでこんなキレイなのにこんな靴はいているんだろうとかね。服装ってその人の隙が出やすいんですよ。人間が持つ心の隙間みたいなものが、どこかに必ず現れていたりするんです。ちょっとした違和感に気付いたら、声をかけるんです。ルーズな部分を持った子も狙い目です。
──コンプレックスの強そうな子って、質としては落ちるんじゃないんですか?
のりとん監督 それがね、めちゃくちゃいい女ほど実はコンプレックスが強かったりするんですよ。あと、いい女ほど口説かれ慣れていなかったりするんです。いい女って、普通なら僕らも口説けないじゃないですか。高嶺の花ってことで。でも僕らだけじゃなく、イケメンたちもそういう子には尻込みしていたりしてね、意外と声をかけていないんですよ。イケメンもプライドがあって、簡単にふられたくはないですからね。逆に質を落としてのほうが、口説かれ慣れている層が多くて、なかなか動かないですよ。ブスな子はもっとひどくて、人を信じることができない。まあ、イケメンが相手なら違うかもしれませんが。基本、かわいい子の方が落ちやすいんです。あとサブカルっぽい子とかもね。
──声をかける時のポイントはどんなところでしょう。
のりとん監督 うちの場合は相手に対して「すいません」って言わないのがルールですね。「すいません」っていうのは声をかけられる側にしてみれば、そっちには利はあるけどこっちには利はないって感じさせてしまう、代表的な言葉なんですよ。「ねえねえ」って感じで入るんです。そういう方が女の子は振り向いちゃうんです「なんですか?」って。
──ナンパで成功しやすい場所というのはあるんですか?
のりとん監督 あります。歌舞伎町なんかの子はナンパされ慣れていますから難しいですよ。渋谷とかは今度は僕が通用しない。まず、声をかけられることがなさそうな街が狙い目なんです。あと、エロいイメージとはほど遠い場所。エロくない場所でエロいことを言われると、女の子ってね、意外と反応するんですよ。都心なら夜の飯田橋とかね。ナンパのなさそうな場所を狙うんです。小田急線の、都心から少し離れた場所とかもおすすめです。あと遠征にもいくんですけど、仙台とか静岡も狙い目です。仙台はかわいい子も多いし、静岡は10人声かけたらなぜか9人は足を止めてくれる。「東京から来ました」って言葉がけっこう効くんです。名古屋もね。
──ナンパする側の資質というのもあると思いますが。
のりとん監督 ナンパを成功させたいなら、絶対に自分を思い込ませないとダメ。モテないとか、自分はダメだとかいう人は絶対に無理。「俺、絶対に行ける!」っていう気持ち、そこだけなんですよ。嘘でもいいからそう思い込めるかどうか。10分でもいいから嘘で自分を固めてナンパすると、うまくいきやすいです。ナンパする側も自分のコンプレックスを開放しなければならないんです。
──ナンパをする際のNGワードってあるんですか?
のりとん監督 「えっと」とかはダメ。迷いがある人って、女の子も魅力を感じないんですよ。なんだかんだいって、女の子は男性の自信ある感じにどこか惹かれるところがあるんです。すごくキレイな子であったとしても、この子はブスだって信じこんで上から目線でいくくらいの方が落としやすいです。言葉遣いは丁寧で、でも立場的には上からな感じで行く。お店に行っても奢るよじゃなくて、奢れよくらいの関係性を作れる人の方が結構やれちゃうんですよ。
──ナンパに成功してもそこから脱がせるのって大変じゃないですか?
のりとん監督 脱がすってことに関しては、僕らはギネス級の記録を持っていますよ。車に乗ってから7分とかね。やり方次第で、女の子はちゃんと脱ぐんですよ。逆に時間かけすぎるとダメっていう部分はあります。僕らはどんな時も、相手を説得しないっていうのを大前提でやっているんです。説得すると女の子は翻そうという心理が芽生えてしまうんですよ。説得し始めたとたん、何かこの人、わたしを騙そうとしてるって、あらぬ警戒もされますしね。
──なるほど。勉強になります。
のりとん監督 最終的にヌードを撮るという目的なら、撮影に持ち込んだ時にコスプレをさせるのもひとつの手ですよ。コスプレをいやがる子は最近は少ないんですよ。とにかくAVで使いたいと思ったら、私服から何かに着替えさせてしまうよう仕向けるんです。私服の子を口説いて脱がせるのって、けっこう大変なんです。私服は自分を守っているものなのでね。それが、1回、何かしら、制服なんかに着替えさせてしまうと、その子のハードルが嘘みたいに下がるんですよ。コスプレした途端に大胆になれるんです(笑)。
──そもそもナンパものAVを始めたきっかけは何だったんですか?
のりとん監督 最初はドラマものから始めたんです。本当はそれをやりたかったんです。でも、まあ、売れなくて(笑)。AVとはいえ、良質なストーリーと良質な演出を見せたくてね。僕はもともと演劇をやっていたんです。だから、台本も60ページ作ったりね、予告編やパッケージの表4(裏面)に一切ヌード出さないとかね。いろいろとこだわってやっていましたよ。でも、世の中にあまり認知もされないうちにお金が尽きちゃいまして、とある人に、どうしましょうって相談しにいったら「なんでお前はお金もないのに、一番お金のかかるドラマをやるの?」って。「お金がないんだったら、もうAV女優なんて使わずに、街に出て頭下げて素人に出てもらえよ」って言われたのがきっかけで、ガチナンパものをはじめたんです。
──ドラマものでもコミックの『ブラックジャックによろしく』をAVドラマ化したり、ユニークなものが多くて、すごいなと思いました。
のりとん監督 僕の目指していたドラマAVは、始まって30分は裸出さないっていうね。既存のAVに見飽きていたっていうのもありますが、例えば、フェラがあったとしても、なんでそんなことするのかをちゃんと説明できるものをやりたかった。でも、ドラマものは商業的には成り立ちにくくてね。撮影にしても2日はかかってしまうし。一生懸命作りすぎて、「作り手の思いが重い」ってレビューで批判を書かれたりもしましたよ(笑)。
──AV女優さんに一から演技を教える手間もありますよね。
のりとん監督 AVの子は意外と演技はうまいですよ。実生活では精神的レイプを受けやすい立場で、いわゆる芸能という世界の中でも最下層に位置づけられているんですけど、実際、演技をやらせたら抜群にうまいし、表現力もある。なり切ることへの集中力がすごいんです。その気になれば60ページの台本なんてすぐに覚えちゃうし、演劇の役者なんかよりもずっと表現力があったりするんです。ただのエロのシンボルみたいに扱われてしまうことが多いですけど、人に喜ばれることに誰よりも喜び感じて最上級のパフォーマンスをしてくれるのがAV女優です。
──ドラマAVはもうやらないのですか?
のりとん監督 「ガールズCH」という女の子向けのアダルトサイトがありまして、そこで女の子向けのをやったらどうだという計画があります。女性の方がそういうものにプロセスを求める傾向があるという話でね。ナンパものと並行して、そういうものにも取り組んでいくかもしれませんね。
(取材・文・写真=名鹿祥史)
東京ティンティン+公式ページ
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本物の素人ナンパ以外、撮影しておりません。2014 名古屋編