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ユニクロ、ワタミだけじゃなかった! “ブラック女帝”たかの友梨の厚顔無恥ぶり

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「週刊現代」9/20・27号
今週の注目記事 第1位 「ブレーン(本田悦朗・内閣官房参与)が決意の告白!『総理と差し違えても、「消費税10%」は阻止します』」(「週刊現代」9/20・27号) 第2位 「大原麗子が綴っていた『森進一との離婚』『田村正和への思い』『渡瀬恒彦と暮らした日々』」(「週刊現代」9/20・27号) 第3位 「景気急降下、再びデフレへ」(「週刊現代」9/20・27号) 第4位 「佐々木主浩『実娘号泣告白』『継母・榎本加奈子は中2の私を追い出した』」(「週刊文春」9/11号) 第5位 「“ブラック女帝”たかの友梨『残業代払えない』のに15億円豪邸」(「週刊文春」9/11号) 第6位 「朝日新聞の断末魔」(「週刊文春」9/11号) 「『47都道府県購読シェア』が示す大新聞離れの猛スピード」(「週刊ポスト」9/19・26号)  今週は珍しく、週刊現代が1位から3位までを独占した。めでたい!  文春と新潮の朝日新聞批判はとどまるところを知らないが、朝日新聞の連載陣からも批判が出ている。 「今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報告しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫びがなければ、試みは台無しです。朝日の記事が間違っていたからといって、『慰安婦』と呼ばれた人たちがいたことは事実です。これを今後報道することは大事なことです。でも、新聞記者は、事実の前で謙虚になるべきです。過ちは潔く認め、謝罪する。これは国と国との関係であっても、新聞記者のモラルとしても、同じことではないでしょうか」  これは、9月4日の朝日の連載コラム「池上彰の新聞ななめ読み」上の、池上氏の言葉である。  月に1回の新聞批評だが、本来これは8月末に載るべきものだった。これを朝日が掲載拒否したため、池上氏が連載を降りると言いだし、渋々朝日が「社内での検討や池上さんとのやり取りの結果」、掲載することが適切だと判断したというのである。  何をバカなことを、というのが私の感想である。週刊誌には、多くの社外ライターによる連載やコラムがある。編集部の方針と違うことをその人たちが書くことはままあるが、それだからといってその週は掲載しないとか、書き換えてくれなどということはありえない。  9月4日の朝日新聞には週刊文春と週刊新潮の広告は出ていたが、新潮には●が2カ所ある。東京新聞によると、「売国」と「誤報」という言葉だという。  確かに、文春も新潮も広告のほとんどが朝日批判の文言で埋め尽くされている。これを見る朝日の人間はつらいとは思うが、身から出たサビである。耐えなければいけない。  新潮は、ウルトラ保守の作家・百田尚樹氏まで動員して批判しているが内容に新味はない。強いてあげれば、従軍慰安婦について書いた元朝日記者で、今は北海道の北星学園大学で非常勤講師を務める植村隆氏が、コンビニへ走って新潮と読売新聞を買い込み、じっと目を凝らしていた(それを新潮の記者がじっと見ていた)というところか。  文春は、朝日新聞内部に強力な「協力者」がいるのであろう、内容的には一日の長がある。木村伊量社長の社内メールがそっくり載っている。 「『慰安婦問題を世界に広げた諸悪の根源は朝日新聞』といった誤った情報をまき散らし、反朝日キャンペーンを繰り広げる勢力には断じて屈するわけにはいきません」 「今回の紙面は、これからも揺るぎのない姿勢で慰安婦問題を問い続けるための、朝日新聞の決意表明だと考えています」  決意はいいが、朝日の名物コラム「素粒子」を執筆していたOB轡田隆史氏の言葉をなんと聞く。 「木村社長自らが一面に登場して、潔く謝罪するべきでした。朝日の『従軍慰安婦』報道は決定的にひどい誤報です。(中略)何の説明にもなっていない記事を出してうやむやにし、時間が経過するのを待っているように思える。今の朝日は、醜態を晒し続けています」  さらに文春は、われわれはこれだけ朝日のスキャンダルをやってきたのだぞと「100連発の一覧表」まで出している。かつての編集長で現在、産経新聞の「正論」よりも右だといわれる「Will」の花田紀凱編集長まで登場させて「私が6年間で80本も朝日批判を載せた理由」を語らせている。  中身はともかく、花田氏の写真はいつの? 40代の髪フサフサの頃のだろうが、今は71歳。確かに元気だが頭は坊さんのようにツルツルだぜ。神は細部に宿るというのは、文春や新潮がよく使う言い回しではないのか。  さらにオヤ? と思うのは、かつてテレビ朝日・久米宏の『ニュースステーション』で鋭いコメントを発して人気があったSさん(本文中は実名)の、「バナナ不倫」のことを持ち出していることである。  Sさんのことは、彼が「AERA」にいる頃から私も知っている。朝日らしからぬ面白い人だったが、『ニュースステーション』に出て人気が出始めた頃、文春誌上で愛人に閨のことまで暴露され、テレビから消えつらい日々を過ごした。  長いこと地方支局を回っていたが、最近は東京に戻った。私も会ったが元気で、昔のSさんに戻ったようだった。  文春によれば、5年前に件の愛人はがんで亡くなったという。2人の人生は、彼女が文春に告白したことで大きく狂っていったのであろう。だが、このスキャンダルは朝日新聞本体とは関係がない。朝日批判に引っかけて持ち出す話ではないはずだ。  文春の特集の中で気になったのが、朝日の現場の若手たちの声だ。20代社員がこう言っている。 「これまでは『朝日新聞です』と自信を持って名刺を出せたけど、今は出しづらい雰囲気」  昔、ビートたけし軍団が「フライデー」編集部に乗り込んで傷害事件を起こしたとき、大新聞を先頭に写真誌批判が巻き起こった。その頃、編集部の若手たちがこう嘆いていた。 「取材相手に『フライデー』と名乗れないので、講談社といって会いにいっています。首尾よく会ってくれても、たけし事件やプライバシー侵害について聞かれ、取材になりません」  私はほかの部署にいたが、編集部員が自分の所属している誌名を名乗れないような雑誌は潰すべきだと、社内で主張した。編集部員が自分のやっている雑誌に誇りを持てなくなっては、魅力ある誌面づくりなどできようはずはない。毎週10万部単位で部数が落ちていった。  同じようなことが朝日新聞でも起こらないとは限らない。沖縄のサンゴを傷つけて写真を撮った写真部員の不始末の責任を取って、当時の一柳東一郎社長は職を辞した。  社長が辞めることが最善だとは思わないが、今度のことは木村社長自らが決断してやらせたのではないか。これだけの批判を浴びているのだから、社内メールでふざけたことをほざいていないで、表に出てきて釈明した後、出処進退を潔くするべきだ。  そうしなければ、朝日新聞が今後、NHK批判や安倍首相批判をしても説得力に欠けてしまう。  私は、文春や新潮の論調にすべて組みするわけではない。だが、今回のことが戦後の朝日新聞の歴史の中で最大の危機だということは間違いない。  この機に乗じて、読売新聞や産経新聞が紙面で朝日批判を繰り広げるばかりではなく、販売面でも朝日排撃に出ているという。  今井照容氏責任編集の【文徒】(9月8日)によると、 「読売新聞を購読している世帯には朝日の慰安婦報道検証に対する批判を読売の紙面から抜粋したチラシが折り込まれた。内容は朝日新聞の慰安婦報道の問題点を指摘し、読売新聞に掲載された識者の声や社説の転載、8月5日以降に寄せられた読者の声(主に朝日への批判と読売への激励)で構成されている。見出しは『慰安婦報道検証 読売新聞はどう伝えたか』で、一貫して朝日新聞の報道内容を批判するものとなっている」  産経新聞も負けてはいないようだ。次のようなチラシを配布している。 「…8月5日、朝日新聞は従軍慰安婦報道での『誤報』を一部認めまし確かし、朝日新聞の報道が韓国の反日世論に火をつけ、国際社会で日本を貶めようとする勢力に利用されてきた事実を認めようとしません。この報道により、日本国民、そして子供から孫の世代まで汚名を着せた朝日新聞の責任は重く、大罪です。産経新聞は、一貫して、『強制連行説』は事実ではない、と正当な報道をしてきました。まずは、産経新聞を手に取って見て下さい」  相手のヘマに乗じて、部数をぶんどろうという魂胆が見え見えで卑しい。  ポストは、全国紙と言われている朝毎読が、実は全国紙などではないと書いている。朝日は800万部を割った2010年上半期から急激に部数が減り始め、この1年でも約20万部減。読売はさらに深刻で、震災のあった11年に1000万部を割り込み、この1年で約30万部減となっているという。  朝日の全国普及率は13.2%に過ぎず、シェア1位の県は1つもない。朝日批判に血道を上げる他の全国紙も威張れたものではない。シェア1位は読売が9都府県、毎日が1県のみ。実に30以上の道府県の人にとって、一番の情報源は地元紙なのだそうである。  お次は第5位。エステの女王、というらしい。高野友梨社長(66)が率いる友梨ビューティクリニックの女性エステシャンたちが「残業代などの支払い」を求めて揺れていると文春が報じている。  エステシャンの一人に聞けば「勤務は朝九時から夜十時までが日常です。休憩はほぼ取れず、夜になって初めて立っておにぎりを食べることも。新人は一年続けば頑張ったほうで、毎年三百人が辞めていきます」という、ブラック企業のようである。  だが、高野社長は社員の前で「労働基準法にぴったりそろったら(会社は)絶対成り立たない」「つぶれるよ、うち。それで困らない?」と、威圧したというのである。  彼女のセレブぶりは有名だそうで、渋谷区の一等地に建つ豪邸は数億円もするが、土地の購入も建築費も会社が出していると、調査会社担当者が話している。  全身シャネルで包んだ高野社長は「社員は宝だと思ってきました」と答えているが、とてもそうは思えない。  文春というのは、つくづくすごい雑誌だと思う。多少考え方に違いはあるから辛口も言うが、毎週スクープを連発する底力には恐れ入る。  今週は、元横浜ベイスターズの大魔神・佐々木主浩の醜聞だ。佐々木は大リーグでも活躍し、引退してからは馬主としても成功している羨ましい人間だと思っていた。  だが文春によれば、元アイドルと結婚して一男一女をもうけたが、大リーグに移籍した03年に女優・榎本加奈子(33)との不倫がバレて離婚。佐々木は2人の子どもの親権を持ち、榎本は正妻になり、2人の子どもを産んでいるという。  今回、佐々木というより継母・榎本への恨みつらみを告白しているのは、前妻の間にできた長女(22)である。  中学1年の時、わずか自分と12歳しか違わない継母と同居した長女は、相当つらい人生を送ったようだ。榎本は弁当を作ってくれず、作ってくれと頼みこんでもらった弁当を開けたら「豆腐が一丁と醤油が入っていました」。父親が不在の時は、夕食も用意されていなかったことが度々あったという。  耐えきれずに佐々木に内緒で実母に会いにいったら、約束を破って子どもに会ったということで実母は離婚の慰謝料を剥奪されたそうだ。  そのうち、継母から「一緒に住めないから出て行って」と言われ、父方の祖母の家に行かされる。継母が実子を連れてハワイに行っているとき、佐々木が自宅に呼んでくれたことがあったが、帰国した継母が「トイレットペーパーの減りが早い」と勘を働かせてバレてしまったというから、この母と娘の仲の悪さは、ただごとではないようだ。  今年、体調が悪くバイトを休みがちなので、継母に家賃の援助を申し出たら「風俗でもやれば」と言われたという。この言葉に衝撃を受けた彼女は自殺未遂を起こすのだが、佐々木も継母も「世間にバレたらどうするの?」と言うばかりだった。  自宅に物を取りに入ったら、不法侵入だと被害届を出され事情聴取をされたそうだ。  これに対して、佐々木のマネジャーが本人に確認を取った上でこう答えている。 「榎本との確執は彼女(Aさん)が一方的に思っていることでしょう。彼女の被害妄想もあると思う」  被害届は、反省を促そうと佐々木が出したそうだ。  長女側の、なさぬ仲の継母への恨みや一方的な思い込みはあるのだろう。だが、実の娘にここまで告白されてしまうのは、父親として問題なしとは言えないはずだ。  佐々木は「僕の教育が間違ったのかもしれない」と言っているそうだが、父親としての役割を果たし長女にそれなりの愛情を注いできたのだろうか。これを読む限り、大魔神は父性に欠けたところがあったと言われても仕方あるまい。  第2次安倍内閣初の内閣改造が終わったが、どうも評判は芳しくないようだ。重厚内閣だと見当外れの評価をしている御用評論家や新聞があるが、私に言わせれば、この内閣は「消費税増税&原発再稼働内閣」である。  それは財務省の言いなりの麻生太郎を留任させ、自民党内を抑え込むために消費増税を野田佳彦前首相と決めた谷垣禎一が幹事長に据えられたことでもわかる。  週刊誌の報道によると、小渕優子経産相は安倍首相が嫌いだということだが、もしそれが本当だとしたら、安倍は相当嫌味な人事をしたことになる。政府の原発政策も曖昧なまま再稼働に突き進めば、国会内だけではなく多くの世論を敵に回すことになる。それに、彼女が耐えられるとはとても思えない。将来の総理候補などとおだてられている彼女が、ぼろ切れのように捨てられる日が来るのではないか。  現代によると、ここに来てからあらゆる経済指標が急降下を始めていて、再びデフレへ戻りかねないという。中でも深刻なのは、不動産販売の落ち込みだ。 「4月の消費税増税を前に、今年1~3月期には、住宅・マンション・不動産など大口の駆け込み需要が急増し確かしその後はぱったりと止み、4~6月の商業不動産投資額も前年度同期比マイナス15%と大幅に減っていることがわかった。『家やマンションを買うと、家具や身の回り品を揃えるため、1軒あたりおよそ150万円前後の追加需要も発生します。これらが4月以降は丸ごと消えてしまっているのですから、そう簡単に消費は回復するはずがありません』(アセットベストパートナーズ中原圭介氏)」  東京短資チーフエコノミストの加藤出氏もこう話す。 「この先、消費税10%への再増税に踏み切り、日銀の掲げる年率2%のインフレ目標が達成されれば、実質賃金の低下分を勘案すると、再来年には安倍政権発足前に比べて約9%も物価が上がる計算になります」  その上、谷垣幹事長をはじめ、財務省の言いなりの増税OK大臣が各省にシフトされた。もはや、10%への引き上げを安倍首相は決断していると見るのが当然であろう。  少しは安倍のライバルになるかと思われた石破茂だが、「最後は『部屋なし・机なし・秘書なし』大臣をあてがわれ、唯々諾々と従った石破氏。安倍総理は『また座敷楼に押し込んでやった』と言わんばかりだった」(総理側近)  ケンカもろくにできないことが露見した石破茂に従う者などいないと、現代は厳しく批判する。  朝日新聞9月7日の「政治断簡」に、面白い川柳が永田町ではやっていると書いている。それは「石破氏を たたいて渡る 安倍総理」というそうだが、石破氏には耳の痛い戯れ唄であろう。  では、アベノミクスがほぼ失敗するのが見えているのに消費税10%に引き上げることに対して「抵抗勢力」はいないのか?  その前に、今でもファンの多い亡き女優・大原麗子の肉声を綴った自作のスクラップをスクープした現代の記事を紹介しよう。  最初に結婚して。生涯好きだったらしい俳優の渡瀬恒彦については、こう書いているそうだ。 「すごく可愛いし カッコイイよ渡瀬サン 初めてで最後の婚約 結婚」  だが、この結婚は5年で破局を迎える。  実弟の大原政光氏は「渡瀬家の家風に馴染めなかった」ため、結婚したら女は家に入るべきだという渡瀬家との溝が大きくなっていったという。  ここには書いていないが、結婚している間に森進一との“不倫”騒動があったことも、離婚を後押ししたと思う。  彼女は、若い頃から子どもを欲しがっていたようだ。  彼女は難病のギランバレー症候群を発症するが、それを克服して80年に森進一と結婚する。しかし結婚生活は、彼女が予想していたようには進まなかった。 「姉が『子供ができた』と相談してきました。もちろん森さんとの間にできた子です。しかし姉はこのとき、あるドラマの主演が決まっており、出産は降板を意味していた。姉は『堕ろしたい。病院を紹介して欲しい』と言った。決意は固かったですね。森さんは何も知らなかった。姉が一人で決めたんです。ただ、悩んだ末の決断だったことは確かです。というのも、姉は中絶した直後に、キャッシュカードの暗証番号を変えたんです。新しい番号は、子供を堕ろした日付でした」(政光氏)  その後、84年に森と離婚。彼女には好きな俳優がいて、そのことをスクラップ・ブックに書いていたという。田村正和を尊敬していたようだ。高倉健もその一人。こう書いているという。 「健さん、人にきびしく、自分に甘いと思うわ。でもでも大好き。そんけいしてます」  意外なことに、ビートたけしもファンだったようだ。 「私が大ファンだって知ってたでしょ 恥ずかしいから云わなかったの、云えなかったの」「(フライデー襲撃事件を受けて)君らしいカッコイイヨ 彼女を守ったんだから。私も男だったら一人でフライデー行くな」  ファンからたくさん、なが~く愛されている大原麗子だが、自分を一生愛してくれる男には出会えなかったようだ。彼女は心の中の寂しさを、このスクラップ・ブックに書き込むことで憂さを晴らしていたのだろうか。  ここに書かれた男たちは、一度も彼女を抱いてやらなかったのだろうか。  さて、消費税10%増税に意外な人物が現代で声を上げた。これが今週の第1位!  それは本田哲朗内閣官房参与である。78年に東大法学部を卒業し、同年に大蔵省に入省。世界銀行金融セクタースペシャリスト、在ニューヨーク日本国総領事財務部長などを経て第二次安倍内閣が発足した12年から現職。安倍首相とは旧知の仲で「ブレーン」と見られている。 「私が増税前に想定していた中でも最悪のケースです。そう言っても過言ではないほど、4月に消費税を8%に上げて以降の日本経済は、厳しい状況にあります。4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、前年の同期と比較して年率に換算するとマイナス6.8%。内需、消費、投資、住宅投資、どの数字も軒並みマイナスです。特に消費についての数値は、統計を取り始めてから最大の下げ幅と言われるくらいの激しい落ち込みを見せています。(中略)増税前は景気が徐々に回復していて、賃金も上がっていたはず。それなのになぜ、実質賃金がマイナスだったのか。それはデフレ脱却のために、賃上げよりもはるかに速いスピードで、物価上昇が進んでいたからです。(中略)国民が増税のショックに苦しんでいる現状があるのに、さらに10%まで上げる。10%はキリの良い数字ですから、1万円なら1000円と、すぐに計算できてしまう。その分、与える圧迫感は8%よりはるかに高いと、私は想像しています。そうなればますます消費は減退し、実質賃金のマイナスも拡大するでしょう。(中略)消費増税を進めたい人の中には『増税は'12年の3党合意で決まったことなのだから、粛々と行うべきだ』と主張する人もいる。しかし、3党合意した当時は、アベノミクスの『ア』の字もなかったのであり、増税とアベノミクスというふたつの政策には、何ら整合性がありません。むしろ、矛盾していると言えます。車にたとえるなら、アクセルを全開にしながら、ブレーキを踏んでいるようなものです。(中略)アベノミクスには日本の未来がかかっている。だからこそ、消費増税で景気の腰を折ることは、絶対に避けなくてはなりません」  先週、現代のインタビューに答えたクルーグマンの言葉を紹介した。「日本経済は消費税10%で完全に終わります」と彼は断言していた。  株価は勢いを失い円安で輸入品の価格は上がり、少しばかりの賃上げでは焼け石に水の状態だ。もはや、アベノミクスは失敗したといってもいいのではないか。  もはや四方八方手詰まりになってきた安倍首相の断末魔も、そう遠いことではなさそうである。 (文=元木昌彦)

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