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豊満な胸を強調するかのようなドレス姿が多い、ダニー・クワンさん(クワンさんのFacebookより/以下同)
カンボジアというと、ユネスコ世界遺産に指定されているアンコールワットの遺跡群や、1970年代後半のポル・ポト政権下における国民の大量虐殺のイメージが強い。
一方で、経済が急成長を続けており、首都プノンペンを中心に、以前に比べ、格段に豊かな生活を送れるようになっている。ちなみにプノンペンには、2014年にイオンモールもオープンしている。
経済成長とともに進みつつあるのが、性の解放だ。テレビの世界では、セクシーさを売りにした番組や女性タレントを目にすることも珍しくない。
そんな中、やりすぎてしまった、ある女性タレントが話題となっている。
カンボジア政府の文化芸術省懲戒協議会は4月25日、ダニー・クワンさん(24)が今後1年間、エンタテインメント業界で働くことを禁止。しかも、エンタテインメント業界に対しても、クワンさんを起用しないよう協力を求めたと、現地の英字紙「プノンペン・ポスト」が伝えている。
その理由というのが、彼女がメディアに登場する際の衣装の露出度が高く、カンボジアの服装観念からすると、あまりにもセクシーすぎるからだという。カンボジア政府が定めた芸能人の倫理規定では「個人の尊厳を尊重し、カンボジア国民としてふさわしい格好をするべき」となっており、クワンさんの衣装はそれに引っかかるというわけである。
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「ほかにもビジネスをやっているから収入に影響はなく、処分は気にしていない」とクワンさんは言う
当局のコメントによると、クワンさんを一度召喚して再教育を行い、彼女も以降は規定に従うと約束していたが、それにもかかわらず、いまだに同じような服装をしていることから、今回の処分に至ったのだという。
カンボジアの女性人権団体はこれを「女性差別だ」と非難する一方、当事者のクワンさんのほうは自身のFacebook上で「自分には好きな衣装を着る権利があるが、私たちの文化やカンボジアの人々は、私が着る衣装を受け入れられないことも知っています。これからFacebookにアップする時には、できるだけいつもよりセクシーではない写真にします」とコメント。プノンペン・ポスト紙の取材に対しても、処分を受け入れると答えている。
国によっては、セクシーすぎるのもまた罪のようである。