今週の注目記事・第1位 「高島礼子(51)の“付き人夫”は“7年愛人(33)”の胸で啼く」(「週刊文春」7/7号) 「『高知東生』と『高島礼子』の夫婦生活」(「週刊新潮」7/7号) 第2位 「まさかの英国『EU離脱』20の疑問」(「週刊新潮」7/7号) 第3位 「介護殺人と老後破産 今すぐすべきこと 考えておくべきこと」(「週刊ポスト」7/15号) 第4位 「草なぎ剛が愛する女はこの人です!-解散騒動。人生の岐路を支えてくれて」(「女性セブン」7/14号) 第5位 「NHK女子アナとキャスターが『路上不倫カーSEX』」(「フライデー」7/15号) 第6位 「<Perfume>あ~ちゃん・<サバンナ>高橋『衝撃の銀座デート&通い愛』」(「フライデー」7/15号) 第7位 「安倍首相自ら口説いた参院選トンデモ候補 青山繁晴」(「週刊文春」7/7号) 第8位 「【7.10参院選】直前大特集 全国紙・NHK・共同通信が調査した最終当落『生データ』を一挙公開!」(「週刊現代」7/16号) 第9位 「やってはいけない歯科治療」(「週刊ポスト」7/15号) 第10位 「がんの名医が教える『悪い手術』と『いい手術』」(「週刊文春」7/7号) 第11位 「もっと知りたい! 医師がすすめてもやってはいけない『手術』飲んではいけない『薬』」(「週刊現代」7/16号) 第12位 「『世界最強のYEN』で何から何まで買いまくれ!」(「週刊ポスト」7/15号) 第13位 「雨宮塔子(45) 2人の子供をパリの前夫に託し『NEWS23』キャスターに!」(「週刊文春」7/7号) 第14位 「『鳩山邦夫』の棺を蓋いて『死因と遺産と後継者』」(「週刊新潮」7/7号) 【巻末付録】やっぱり元に戻った現代SEX記事、ポストはどうくる? 鳩山邦夫氏が亡くなった。享年67。私は、彼が新自由クラブ推薦で旧東京8区から出馬し、初当選した頃に初めて会っている。きりりとした好青年で、育ちのよさと意志の強さを感じたが、意外にもその後の政治家人生で目を見張るような活躍はなかったように思う。 蝶が好きで「飼育に関しては日本のトップレベルに達していました」(東京大学総合研究博物館の矢後勝也氏=新潮) 鳩山氏は、蝶の研究者としての人生も送ってみたかったと言っていた。新潮によると、遺産は170億円を超えるという。後継者は現在、福岡県大川市市長を務めている次男・二郎氏が有力だそうだ。 雨宮塔子(45)といえば、私は『チューボーですよ!』(TBS系)で堺正章と軽やかにやりとりしている姿を覚えているだけだ。ただ、彼女の父親は元「文學界」(文藝春秋)編集長の雨宮秀樹氏であると知り、親近感を覚えた。 彼女はその後、TBSを退社してパリへ行き、ケーキ職人と結婚して2人の子どもをもうけたが離婚。 その雨宮が、視聴率が低迷する『NEWS23』のキャスターに抜擢されたと文春が報じている。確かに『NEWS23』は、岸井成格氏の時もそうだったが、今回の朝日新聞の星浩氏も、かつての筑紫哲也氏のような切れ味と華がないから、視聴率が低迷するのは致し方ない。 だが、日本を離れてだいぶたつし、失礼だがニュースキャスターとしては疑問のつく雨宮起用は、TBSだけではないが、いい人材がいないということを自ら証明して見せたようなものではないのか。かつては「報道のTBS」などといわれた時代があったが、今は昔である。 ポストは、イギリスのEU離脱で一段と円高が進んだことを受けて、悲観するのではなく、油田でも映画でも、マンUでも買いまくれと気炎を上げている。 確かに昨年12月の為替相場は1ドル=123円台だった。たった半年で、日本円は米ドルに対して約2割も価値が高くなった。つまり、米ドルでの買い物は2割引になったということである。 また、ユーロをはじめとするほかの主要通貨も同様で、英国ポンドでの買い物は1年前と比べれば3割引というバーゲンセール状態なのだから、ものは考えようだと主張する。この夏は、海外旅行に行こうかな。 またまた現代が、やってはいけない手術と飲んではいけない薬の第6弾をやっている。よく飽きないでやるものだと、半ばあきれ顔な読者が多いのではないか。これで29ページも取って、合併号でもないのに450円って、高くねェか。 内容はこれまでの繰り返しが多い。認知症の薬、アリセプトには急に攻撃的になるという作用が報告されているそうだ。 「他にもメマリーという認知症治療薬があります。これは記憶力を回復させるための薬ということになっていますが、実際に飲んで記憶が良くなる事はありません。記憶回復に効果がないことがわかってしまったので、製薬会社と学会は『怒りっぽい認知症患者の興奮を抑えるために使ってほしい』と促しています。ところがメマリーはたいへん高額で、20mgを1年服用すると16万円もかかる。同じく興奮を抑えるための薬ウインタミンなら年6000円で済むのです」(名古屋フォレストクリニック医院長・河野和彦氏) 現代は、そんな危険なサイクルに巻き込まれたくなければ、むやみに薬に手を伸ばさないのが一番だというが、患者が手を伸ばすのではなく、医師がむやみにくれるのではないか。医師をなんとかしてほしいものだ。 糖尿病の薬にも、後遺症の危険がつきまとうという。糖尿病の薬の中のジャヌビアやエクアといったDPP-4阻害薬には、腸閉塞などの副作用の可能性があるという。私はジャヌビアを使っているが、今のところ腸閉塞にはなっていない。 未破裂脳動脈瘤と診断された母親が手術したために、失明してしまったケースがあるという。その娘がこう話す。 「調べてみると、母は失明していました。後で別の医師に聞くと、脳動脈瘤の開頭手術では、切断しなければならない血管が網膜とつながっていることがあり、手術後、失明することがあるそうなのです。でも、それならそのリスクを事前に説明してくれてもよかったんじゃないでしょうか」 その通りだと、私も思う。 「60過ぎたら妻に、夫に、受けさせてはいけない手術」の中に、白内障というのがある。しかし、私が聞く限りでは、白内障は非常に簡単な手術で、終われば日帰りで帰ってこられるという。それでも事故は起こるのだろうが。 確かに現代が言うように「院内感染」は大変に怖いし、避けるのが難しい。 「院内感染をゼロにすることは正直、困難です。それは感染対策の徹底の難しさでもあります。患者に接触した場合に必ず手を洗う、患者の唾などの飛散に対応するために、マスクやゴーグルを着用するなどの基本的な対策は、100人中1人ができないだけで、院内感染が起こりうるのです。特に高齢者の方は、感染に対する抵抗力が落ちているので、病院に行くこと自体にリスクがあります」(東京女子医大医学部・感染症科の菊池賢教授) だが、いくら怖いからといって、病院に行かないでどうやって治すのだろう。 ど素人の研修医が資格もないのに投与することもあるから、全身麻酔は断ったほうがいい。これはもはや論外ではないのか。 そのほかに「あーもう、ヘタクソ!」間近で見ている看護師たちが決意の告発。未熟な医師の内視鏡・腹腔鏡手術は怖くて見ていられません。病は気からは本当だった。実例報告「私は切らずにがんが治った」。マンモグラフィー検査にも気をつけろと言っている。 「欧米でマンモグラフィー検診に疑義が生じているにもかかわらず、日本人は、そもそも放射線を用いた検診がもつデメリットへの危険意識が欠けています。放射線被曝による発がんのリスクは、昔から言われています。マンモグラフィーについてももっとリスクを知るべきです」(北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏) ひと言言っておこう。私が現代の編集長のとき、がんなどの病気で悩んでいるが、どこにかかったらいいかわからないという読者のために、往復はがきで簡単な病状と住んでいる住所を教えてもらえば、その地域の信頼できる医師や病院を紹介するという「サービス」を始めた。 大変な手間がかかるが、毎週かなりのはがきが読者から届いた。どのはがきにも切実な悩みが細かに書いてあった。 そうしたきめの細かいサービスを、現代はやったらどうか? やたら怖い怖いと煽るのではなく、深刻な悩みを抱える患者に寄り添うことこそ、大事だと思うのだ。 文春は現代の手術と薬大特集に「週刊現代の医療特集のウソ」とかみついている。文春は「現代の医療が抱える闇をえぐり出し、このような警鐘を鳴らすことは、大いに意義があると言えるだろう」と一定の評価はするが、返す刀で「繰り返し槍玉に挙げられている腹腔鏡手術には首をかしげざるを得ない」と、バッサリ。 文春は、2014年に日本外科学会と日本消化器外科学会が、消化器領域で腹腔鏡手術の安全性を調べた緊急調査結果では、「腹腔鏡手術は死亡率で見る限り、開腹手術と比べて高いという事実はない」とされているし、開腹手術にもデメリットがあると反論する。 つまり、「腹腔鏡でも開腹でも、病院や医師によって質はピンキリということ」(大阪医科大学付属病院がんセンター・消化器外科特務教授・奥田準二医師)。「腹腔鏡手術が開腹手術に比べてとくに優れているということはないので、安全性を最優先することが大切です」(浜松労災病院院長・有井滋樹医師)という、極めて平凡な結論へと導くのだ。 そして、順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科教授・福永哲医師がこう結ぶ。 「外科医として最も自信のある安全で確実な手術を患者さんにおすすめするべきなのです。自分には手に負えないなと思うなら、それができる施設を紹介すればいい。患者さんのほうも、あわてて手術するのではなく、ぜひホームページなどで症例数や合併症率といったデータを確認して、納得して手術を受けられる施設を選んでください」 週刊誌などに煽られて、不十分な先入観で医師の言うことを聞かなかったり、必要な手術を受けなかったりしてはいけない、ということである。それに、今の医師に疑問を抱いたらセカンド、サードオピニオンをしてくれる信頼できる医師を探すことだ。 ポストも「歯科治療をやってはいけない」第2弾をやっている。私は、抜いた歯にブリッジをかける治療の途中なのだが、気になるところがあるので抜き書きしてみよう。 「虫歯や歯周病が原因で歯を失った時、患者の第一選択肢となるのがブリッジだ。最大の理由は、保険適用なので奥歯であれば1万円以下(3割負担)と負担が少ない点だ」(ポスト) ただし、ブリッジには「歯を失う負の連鎖」があるという。 「ブリッジを被せるためには、抜いた歯の両隣の歯を大きく削ります。それは、確実に歯の寿命を縮めてしまうものです。保険適用のブリッジは、金銀パラジウム(銀歯)を使用しますので、最初は歯にぴったりでも、経年劣化で隙間が開いて、そこに虫歯ができるケースがあります。糸楊枝やデンタルフロスを通すこともできず、きちんと掃除するのが難しいので、虫歯の原因となりやすいのです」(歯科医の大神京子氏) 治療中、自分の歯がどの程度まで削られているか、患者が見る機会はまずないが、ブリッジを架ける両側の歯は患者の想像以上に細く削られていることがあるという。 この中に、渋谷で「抜かない歯医師」を標榜している歯医師がいると出ている。そこへでも行ってみるかな。 現代は、自民党、NHK、共同通信、朝日新聞・日本経済新聞・毎日新聞・読売新聞の全国紙4紙が行った公示後の最新世論調査の結果を入手したと報じている。 このデータを分析してみると、「すべてが激戦区」といわれている東北6県で、自民党の「1勝5敗」が濃厚となっているというのだ。 「今のところ、各調査の数字にはバラつきがある。自民党が少なくとも50議席以上獲得するのはほぼ確実な情勢だが、とはいえ投開票日まで、何が起きるかわからないのが選挙というものだ」(現代) 朝日新聞(7月4日付)では、安倍首相の経済政策に「見直すべきだ」が55%、憲法改正に前向きな「改憲4党」が参議院全体で3分の2以上を占めないほうがいいという答えが、占めたほうがいいを上回っていると報じている。内閣支持率も6月18、19日の45%から41%に落ちている。 まっとうな判断をする有権者なら、自公政権にノーと言うはずだと、期待を持って見ているのだが。 文春は巻頭ページを使って、参院選挙に自民党から「最後の男」として比例区で出馬した青山繁晴(63)なる人物の身体検査をしている。 安倍首相から直々電話がかかってきて「出てもらいたい」と言われたという青山氏は、共同通信の元記者で、民間シンクタンク・独立総合研究所の代表である。 東京では知名度は高くないが、関西では故・やしきたかじんの番組などに出演して人気があるそうだ。安倍首相の“お友だち”のひとりなのだろう。 公約は「議員は一期しかやらない。政治献金は一円も受け取らない。TPP反対」だそうで、当選確実と見られているそうである。 だがこの御仁、96年に起きたペルー日本大使公邸人質事件の取材で首都リマに飛び、約130日間一度も帰国せず、約1,500万円の経費を使ったが、そのうちの約450万円が「私的流用の疑い」がかけられたことがあるそうだ。 結局、97年に共同通信を辞め、450万円ほどを退職金と相殺したという(本人は退職金で払ったのは事実だが、公私混同のカネではないと答えている)。 数々の歴史的なスクープを連発したと参院選のビラにあるが、やはり元共同通信の青木理氏は、「共同の社内で、特ダネ記者として青山氏の名前を聞いたことがありません」と話している。 そのほかにも、原子力委員会の専門委員という立場を利用して福島第一原発を訪問し、吉田昌郎所長に会った様子をテレビや写真週刊誌で公開し、政府から抗議を受けたことがある。 私も一度だけ青山氏には会ったことがあるが、元ブンヤ臭さのプンプン臭う人物であった。だが、文春が目くじら立てて追及するほどのタマとは思えない。 この特集の読みどころは、文春が数々の疑惑を青山氏にぶつけて、その青山氏の記者を罵倒する言葉の激しさである。ひと言だけ紹介しよう。 「本当に恥ずかしいヤツだな。そんなことで給料をもらってどうするんだ、お前は。人間が腐りかかっているぞ。家に帰って裸になった自分を見てみろ!」 嫌な取材だからといって、これほど相手の人格を傷つけるような言い方をする人間が参議院議員にふさわしいかどうか、私には疑問である。 お次はフライデー。Perfumeあ~ちゃんこと西脇綾香(27)とお笑い芸人・サバンナ高橋(40)が「衝撃の銀座デート&通い愛」していると報じている。高橋は知らないが、西脇はチョッピリ知っている。 6月22日夜、新宿「ルミネ the よしもと」の出番が終わった後、サバンナ高橋は副都心のビル地下の駐車場でクルマに乗り込んだ。 「高橋が車で向かったのは、表参道。青山通りから骨董通りを左折し、さらに細い路地へ入ってハザード停車。同時に黒い影が車に近づいてきた。後続車のヘッドライトに照らし出されたのはヒザ上20センチのミニスカから伸びる、肉感的で真っ白な長い脚。そして背中まで伸びた黒髪。脚がグンバツなこの女性は、『Perfume』のあ~ちゃんこと、西脇綾香(27)だった」(フライデー) この2人の交際は以前女性週刊誌に報道されたが、高橋は否定していたそうだ。「だが……この二人、やっぱりデキていたのである」(同) 銀座・三越で買い物をした後、そのまま高橋のマンションへ向かったという。それだけのお話。 それよりも、NHK地方局の女子アナとキャスターが「路上不倫カーセックス」のほうが面白い。場所がどこで、名前がなんというのかわからないが、地元では人気の2人だそうだ。男は30代の既婚者で、女は20代半ば。平日午後6時10分から7時まで放送されるニュース番組のキャスターだ。 2人の不倫関係はよく知られていて「数カ月前に男性アナは上司から『不倫関係』を問いただされ、厳重に注意されている」(フライデー)そうだが、性懲りもなく週に何度もクルマで15分ほど走った路上に止めて、車内でセックスを始めるのだそうだ。 女性の足が2本、そばを通る車のヘッドライトに浮かび上がっているが、なかなか艶めかしい。後日フライデーに直撃された男性アナは、「もう終わりだ」とうろたえたというが、身から出たさびであろう。 お次は第4位。女性セブンがSMAPの草なぎ剛(41)と、30代女性との焼肉店デートをキャッチした。6月下旬の夜、都内の焼き肉店に草なぎが入り、少し遅れて「女性がこの店に入っていく。濃紺のカットソーにグレーのパーカを羽織り、背中まで伸びたストレートヘアが揺れている。タイトな膝丈スカートに足元は黒のスニーカースタイルの長身美女だ」(女性セブン) 2時間ほど食事を楽しむと、彼女が先に店を出た。後から出てきた草なぎは100メートルほどの間隔を開けたまま、2人は草なぎのマンションへ入っていった。 「2日後の夕方、自宅駐車場からバイクに乗って出てきた草なぎはマンション前で、上階に向けて右手を軽く振ってみせた。窓辺に佇む誰かに合図を送るような仕草だった」(同) 2人は以前からの友人で、最近になって交際をスタートさせたようだ。解散騒動の頃には、悩む草なぎを支えたという。 「最近、彼はすごく明るくなった印象を受けます。そういえば“ぼくにだって、家に泊まってくれる人くらいいるもん”って話していたことがあって…。その時は周囲の驚いた様子を見て、とってつけたように“アッ、男だけど(笑)”って言い訳していましたけど、実際にはAさんのことだったんでしょうね」(芸能関係者) 最近は女性とのウワサがなかった草なぎだが、彼も40を超えて結婚という二文字がちらついてきたのだろうか。 君は昨日(7月3日)のNHKスペシャル『私は家族を殺した “介護殺人”当事者たちの告白』を見たか? 重いテーマだったが、Nスペならではのいい番組であった。だが、当事者たちの追い詰められた心境や、介護の難しさは身につまされたが、自分の身に起こったとき、どうすれば「介護殺人」に至らないようにできるのかがわからない。そこが物足りなかった。 ポストは、こうしたテーマを時折取り上げている。今週もNスペを放送したという前提で、「今すべきこと、考えておくべきこと」を特集している。 だがここでも、こうした悲劇をなくすための十分な方策を提示できてはいない。それだけ難しいということだが。 「ここ数年の間に『介護殺人』は頻発している。5月10日には、東京・町田市で87歳の妻が92歳の夫を絞殺した後、首を吊って自殺した。夫は数年前から認知症の症状が現われ始め、体力が落ちて車椅子なしでは動けない状態だった。(中略)夫がようやく介護施設への入所に同意し、手続きがほぼ済んだ矢先に起きた事件だ。妻の遺書には夫に宛てたこんな言葉があった。『一緒にあの世へ行きましょう。じいじ。苦しかったよね。大変だったよね。かんにん。ばあばも一緒になるからね』」(ポスト) 15年1月17日、千葉・野田市で77歳の妻が72歳の夫を刺殺した事件では、介護施設への入所費用の捻出が引き金となったという。 「夫婦は息子家族と同居していたが、夫を介護施設に入れるための費用がなく、自宅を売却しなければならないと考えていた。そのことで息子夫婦との仲が悪化したことも、妻を追い詰めたようだ」(大手紙記者) 日本福祉大学の湯原悦子准教授は、介護殺人の原因は、介護疲れと将来への悲観の2つに大別されるという。 「埼玉・小川町や栃木・那須町の事件などは、典型的な介護疲れによるものだ。『配偶者の気持ちを汲んで施設に入所させず、自らが介護を一身に背負うことになった。老老介護なので、自分自身の体調もおもわしくなくなる。仲のよい夫婦であればあるほど、相手を不憫に思い、行き詰まって殺害に至るというパターンは多い」 老後破産とは高齢者が貧困のために破産状態に追い込まれることで、いま全国で約200万人以上がこの状態にあるといわれているそうだ。 湯原氏がこう続ける。 「高齢者の場合、たとえお金を持っていても、それが減ることに対して強い恐怖心を抱いてしまう。『この先、生活が困窮するかもしれない』という不安から、介護サービスの利用を控えるケースもあるのです」 さらに、そうした高齢者たちをさらに追い込むのは「働かない子ども」の存在だ。職を失った息子や娘が実家に寄生し、親の年金を頼りに生活する。親の老後資金を食いつぶして共倒れになってしまう「親子老後破産」が起きるのも、近年の特徴のようだ。 東京・大田区の事件では、無職だった同居中の息子の出費も、殺害の動機のひとつになった。 「親がまだ現役の間は子どもが働かなくてもなんとかなりますが、親がリタイヤした後は貯金や年金を食いつぶすばかりで、親子で貧困に陥りやすい。しかも、そのような子どもには介護能力もないから、親が弱っていってもどうすることもできない」(同) 老後破産は将来の悲観に直結し、最悪の場合、介護殺人にまで至ってしまう深刻なものなのだ。では、どうすればいいのか? 「老後破産に陥ってしまったら、ためらうことなく生活保護を受けることです。生活保護を受給できれば介護保険料もタダになり、自己負担はゼロですから」(同) 年金生活の親と非正規雇用の子どもが同居している場合、世帯分離という方法で生活保護を分けてもらうこともできるそうだから、まずは相談窓口に連絡することだという。 しかし、配偶者が認知症になり、それでも要介護2程度にしか認定されないと、配偶者が認知症患者の面倒を見なくてはいけない。そこに悲劇が生まれるのである。 湯原氏が言うように社会のサポート体制が必要だと、私も考える。 「心中事件の場合、介護者がうつであることが多い。周囲が早めに気づいてサポートするだけで介護殺人はかなり減少すると思います」(同) ポストは「将来、自分が介護殺人を招かないためにも、今から老後破産を回避するべく、老後に備えることが必須である」と結ぶ。だが、できた当初は歓迎された介護制度もどんどん改変され、使う側にとってありがたさがなくなってきた。 特別養護老人ホームへ入れようと思っても、待っている人が多すぎて入るのは至難である。先ほどの相談窓口へ行っても、「デイサービスなどを利用しなさい」「近所の人たちに相談して助けてもらいなさい」程度しかアドバイスすることはできないのではないか。 こうした問題を参議院選で論じ合ってもらいたいが、アホの麻生副総理などは「年寄りは長生きするな」と言わんばかりの暴言を繰り返し、メディアはそれを大声で批判することさえしない。 こうした悲劇は、これからも繰り返す。親も子どもも元気で働けるうちはいいが、どちらかが病気や認知症にでもなったら、たちまち小さな幸せさえ崩壊してしまう。それがこの国の実態である。そんな状況を少しでも変えるために、参議院選で年寄りや弱者に冷たい自公に勝たせてはいけないのだ。いいかね、皆の衆。 さて、イギリスが国民投票でEU離脱を選択したが、まだまだ先行きは不透明なようだ。この問題を新潮がコンパクトにまとめてくれている。 離脱を選択した瞬間から、「ポンドが急落したことで、すぐにその判断を悔やんだ」「離脱派のウソを信じて票を投じた自分に嫌気が差した」と、後悔しているというコメントがTwitterにあふれているというのだ。 キャメロンを打ち負かしたボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、「人の心を掴むのがうまかった。(中略)離脱派に回ったのは、いまが首相を目指すチャンスで、キャメロンと同じことを言っていてはダメだと思ったからでしょう」(ロンドン在住のジャーナリスト・鈴木雅子氏)。だが彼は、EUへの拠出金が週3億5,000万ポンド(約480億円)に達すると主張していたが、実際の拠出金は週1億数千万ポンドだったと、ウソを認めた。 それもあってか、ジョンソン氏は6月30日、保守党の次期党首選に立候補しないことを明らかにした。 今回の離脱派の大逆転劇に力を与えたのは、エリザベス女王のあるひと言だったという。 「英国が欧州(連合)の一部であるべき理由を3つ挙げてください」 保守系新聞や大衆紙が女王の言葉として報じたことで、女王陛下は英国のEU残留に疑義をお持ちであるという空気が広がったというのだ。 英国王室は、発言自体は認めたが、会食の席での発言だと説明したようだが、離脱派に利用されてしまったようだ。 またアーティストたちも離脱派、残留派でかまびすしかった。離脱派はローリング・ストーンズのミック・ジャガー。残留派は女優のエマ・トンプソン、『ハリー・ポッター』の原作者J・K・ローリング、サッカーのデヴィッド・ベッカムなど。残留派が優勢のようだが、結果はご覧の通り。 EUにはさまざまな規制があり、それが反発を招いていたという側面もあるようだ。 「イギリスで問題となっているのは、EUによる雇用条件や労働時間の縛りです。週当たりの労働時間を45時間としたり、年間4週間の有給休暇が定められた『労働時間指令』があり、産業界からは労働時間を硬直化させていると改善を求める声が出ていました」(ロンドン在住のジャーナリスト・木村正人氏) 移民への反発も強かったといわれるが、移民の多くはポーランドなどの東欧系で、建設現場の作業員など、3K職場で真面目に働くのが大半だった。彼らが凶暴で、犯罪を多発させているということはなかったそうだ。 だが、現在のロンドンでは英国籍の白人の割合は5割を切ったそうだから、このままでは移民大国になってしまうという不安があったのではないかといわれているようだ。 離脱は、スコットランドや北アイルランドの独立に向けた動きにつながっていくのだろうか? スコットランドは離脱決定直後の世論調査で59%の住民がイギリスからの独立を支持したというから、この流れは止まりそうにない。 イギリスに進出している日本企業は900~1,000社ぐらいあるという。中でも、高速鉄道や原発の軽水炉を受注するといわれている日立と、約8,000人の労働者を雇用して年間50万台を生産している日産はどうなるのか。 日立はイギリス国内だからさほど影響はなさそうだが、日産の輸出先はEUだから、10%の関税がかけられることになる。今はポンド安だからいいが、これからどうなるか心配のようだ。 イギリスが離脱したことによって、次はどこか? フランス、フィンランド、オーストリア、オランダ、ハンガリーあたりが離れるのではないかとドイツは怯えているという。離脱でイギリスが頭を抱えているのが、世界の金融街「シティ」から大手投資銀行のモルガン・スタンレーなどが次々に移転を始めていることだろう。EU離脱で「パスポート制度」が使えなくなるからだ。これはEU内のどこか1カ所で免許を取得すれば、EU加盟国ならどこでも自由に支店を開くことができるというものだが、そのメリットがなくなってしまうからだ。 離脱決定で日本でも株価が大幅に下げ、円高が急激に進んだが、第一生命経済研究所の長濱利廣主席エコノミストは、1ドル=95円を割ってくることは大いにあり得るし、株も最大で1万4,000円台半ばまで売り込まれることもあると予測する。 経済のグローバル化を推し進めた結果、はるか遠い国であるイギリスのEU離脱が日本経済を直撃する時代だ。EU崩壊、トランプ大統領誕生などがあれば日本経済は吹っ飛ぶ。 アベノミクスなど風の中のチリのようなものであったことが、安倍首相も黒田日銀総裁も嫌というほどわかったことだろう。 今週の第1位は、やはりこれだ。女優・高島礼子(51)の夫で、元俳優の高知東生(51)が、6月24日、覚せい剤取締法違反などの容疑で、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部に現行犯逮捕されてしまった事件である。 それも、横浜のラブホテルでクラブホステス・五十川(いそかわ)敦子(33)と寝ている現場に踏み込まれたのだから、高島の心中いかばかりか。 高知は昨年6月、俳優として限界を感じ、妻を内助すると高らかに「主夫宣言」したのである。パーキンソン病を患っている高島の父親の介護もするとも言っていたのだが、年下の愛人との覚せい剤SEXに溺れていたのだから、あきれ果てる。 週刊新潮によれば、麻取が高知をマークしていたのは1年ぐらい前からだったという。「逮捕前日も捜査チームが2人のクルマをマークしていたところ、女が密売人とコンタクト。当日の朝2時頃になって、相次いでラブホへチェックインしたということなんだ。クスリはもちろん、体液のついたタオルや包まれた形のティッシュを押収したけど、その中にコンドームは見当たらなかったと聞いているよ」(捜査関係者) 高知は高知県出身で、明徳義塾の頃は高校球児だった。週刊文春で芸能デスクがこう話している。 「上京後は水商売を転々。AV女優のスカウトマンをしながら自慢のベンツを乗り回していたこともあった。俳優になってからも話題になるのは“女優との交際発覚”だけ。1991年から約5年間、人気AV女優のあいだもも(46)と結婚していましたが、結婚中から、かとうれいこ(47)、宮崎ますみ(48)、井上晴美(41)らと浮き名を流しています。(中略)高島と再婚したのは99年2月。彼は狙った女を『お前が一番だ』とホメ殺ししていくんです。高島と出会った頃から、『日本一の女優なんだ』と大はしゃぎで吹聴していた」 また同誌で、高知と高島が結婚する前に半同棲していたという元交際相手がこう話す。 「高島さんに言い寄っていた時には『俺はこの結婚に人生賭けてる。これが成功すれば一生安泰だ』と語るなど、ハナから“ビジネス結婚”だったのです」 高知と共に逮捕された五十川は、横浜市で歯科医師会会長を務める父親のもとで裕福な少女時代を過ごしていたようだが、十代の頃都内でスカウトされて大手芸能事務所に所属していたこともある。だが、タレントとしては芽が出ず、「あつこ」という芸名でレースクィーンをしていたという。 ちなみに、高島も元レースクィーンだった。五十川を知る芸能関係者が文春でこう語る。 「報道ではクラブホステスとなっていますが、彼女の本当の姿は、本名を捨てた芸能人専門の“プロ彼女”『あつこ』なんです。芸能人と接点を持つと“枕”ができる子を揃えて合コンを開く。そうすることで芸能人に気に入られ、人脈が広がっていく。まるで芸能人と寝ることがステイタスと思っているようでした」 高知とは、10年ぐらいの付き合いになるそうだ。文春でレースクィーン仲間が、五十川からシャブの話を聞いたのは08年頃だと話しているから、高知とのシャブを使った爛れたSEXも長く続いた“お楽しみ”だったようである。 逮捕後、当局は高知を伴って自宅をガサ入れして、ストロー1本と空の「パケ(覚醒剤を保管するビニール小袋)」を押収したと文春が報じている。その時、高島は東映京都撮影所にいた。高知逮捕の報を受けて、高島はテレ朝や東映のスタッフに「降板させてほしい」と平謝りし、覚せい剤については「私は大丈夫。いつ検査されても平気だから」と話したという。 自宅にまで覚せい剤関連の品々を残していたというのだから、妻である高島がまったく知らなかったのかという“疑惑”は当然ながら出てくる。それもシャブ中になって長いから、亭主の異変に気づかなかったのだろうか? “小股の切れ上がったいい女”高島に、人生最大の試練が襲いかかる。 彼女が主演した映画『極道の妻たち』のタンカのように「渡世のケジメつけさせてもらうで。高知死ね!」と、行くのだろうか? 【巻末付録】 先週、現代がSEX記事を大幅に縮小したので、これはポストとのわいせつ闘争から離脱かと思ったら、今週はまたページを割いている。 それも、講談社が昔出していた婦人雑誌「婦人倶楽部」の付録だったSEX特集を持ち出し、そこからSEXの奥義を学ぼうというのである。 ポストのほうは相変わらず「美熟女」もので、今週は「ヘアとTバッグと下着」特集。お暇なら見てよね! 現代のグラビアは「2016年、最注目の女優 片山萌美『挑発』」「撮り下ろしヘアヌード はるな」。名カメラマンたちが撮った「青春のヌード・セレクション」。バスで泡まみれになっている池上季実子のお尻が、なんとも言えずかわいい。 袋とじは「壇蜜 日本一美しいヌード」。壇蜜も35。熟れきった肢体を売るのも、そろそろ納め時か。 意外によかったのが、ポストの巻頭「葉加瀬マイ 遠雷」だ。写真も迫力がある。 後半は「妻の名は塔子 私の知らない女」と無名の子だが、なかなかいい。袋とじは「人気ナンバーワンのエロすぎる肢体を公開 川上ゆう」。私はこういうプロたちより、名前の知らない女の子の日常と、秘められた陰の部分という「物語」が好きだ。 飯田編集長自ら女の子捜しに出張っているのかな。趣味がいいよ! というわけで、今週はポストの辛勝。 (文=元木昌彦)「週刊文春」(7/7号、文藝春秋社)
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介護疲れと将来不安の末……頻発する「介護殺人」は他人事ではない?
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