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ほぼ家にあるものだけで作る、博多風ラーメンです。
100円ショップで売っている商品から3品を選んで、気になる料理に挑戦してみようという企画の35回目。
ここ数日で一気に蒸し暑くなってきましたが、そうなると、そうめんばっかり食べてしまいがち。
でも、そうめんだけじゃ力がでないよねということで、ソーメンを博多風ラーメンにアレンジしてみたいと思う。
ルール的には3品買ってきてそれで作るんだけど、今回の材料はほとんど家にあると思うので、足りないものをちょっと買ってくるという感じでお願いします。
まずは麺ですが、この時期なら家に転がっているであろう、そうめん。ちょっと太めがよければ、にゅうめんでも。カッペリーニのパスタでもいいですよ。
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もう、そうめんの季節ですね。
そうめんとラーメンの麺の違いですが、製造法の違いは置いておいて、材料の違いで言えば「かんすい」の有無。
生地にかんすいが入っていれば中華麺、入っていなければうどん、にゅうめん、そうめん。
かんすいの材料は炭酸ナトリウムや炭酸カリウムで、このアルカリ成分が小麦のグルテンと反応して、独特のざっくりしたコシのある黄色っぽい麺になるんですね。
で、このかんすいの代わりに重曹(炭酸水素ナトリウム)を加えたお湯でゆでると、そうめんが博多風ラーメンの麺になるんじゃないかなという予測です。
重曹入りのお湯で乾麺をゆでて中華麺にするっていう技は、テレビなどでも紹介されているので有名ですかね。
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どこの家庭にも、なんとなくある重曹。食用のを使ってください。
博多風の麺っぽく、ちょっと硬めにゆでておきましょうか。
お湯1リットルに対して重曹20グラム。
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ぶわーっと泡が出るので、気をつけて!
さて、スープですが、博多といえば豚骨ラーメン。
できることなら豚の大腿骨や背骨や頭蓋骨を寸胴鍋でガンガン煮込むべきなのですが、パパパっとあるもので再現してみたいと思います。
ベースは意表を突いて、鶏ガラスープの素。これを、書かれているスープ用の分量よりちょこっと薄く使います。
豚骨スープの素って、なかなか売ってないんですよねー。
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メーカーなどは、なんでもいいと思います。
ここに、薄口しょうゆで塩分を追加。しょうゆのグルタミン酸は欠かせません。
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濃口しょうゆでもいいですが、色が薄い薄口しょうゆがベターですかね。
さらに、ラーメンらしいパンチ力を加えるために、味塩コショーをバババっと。
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塩とコショウと化学調味料のハーモニー。
これだけだと東京風の鶏ガラしょうゆラーメンになってしまうので、そこに豚の脂をドカッと加えます。
そう、ラードです。お肉屋さんで買い物のついでに豚の脂身をくださいと言えば、背脂なんかをもらえたりもします。
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時代はマヨネーズよりも、ラードです。
さらに、豚骨スープの白さとクリーミーさを出すために、コーヒー用の粉末ミルクを入れちゃいます。
我が家にあったのはマリームハーフ。もし家になければ、コンビニとかでコーヒーを頼んだ時にミルクをもらっておきましょう。
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ラードをたっぷり入れておいての、脂肪分が半分のハーフタイプ。
分量は適当でいいと思いますが、参考までにお湯400グラムに対して、鶏ガラスープの素5グラム、薄口しょうゆ3グラム、ラード5グラム、マリーム5グラム、味塩コショウ2振り。
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本当に豚骨スープになるのか謎ですね。
ここに、ラードが溶けるようにお湯をジャー。
インスタントラーメンみたいに、ラーメンのゆで汁を使っちゃダメですよ。
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ジャー。
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マリームが溶けると一気に豚骨スープ風に!
ここに、重曹入りのお湯で硬めにゆでておいた麺をドーン。
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普通にそうめんをゆでたよりは、明らかに博多ラーメンっぽいですよね。
具は、牛丼屋でもらった紅ショウガとネギを少々。
ほーら、見た目はほぼ完ぺきに博多ラーメンだ。
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まさかそうめんを食べているとは誰も思うまい。
食べてみると、これが予想以上に博多ラーメン。
いっそ、博多風ラーメンと言い切ってしまってもいいだろう。いや、博多ラーメン風ソーメンか。
肝心なのは麺の茹で具合。博多だけにちゃんと時間をはかったよ。
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でも、写真を撮っているうちにちょっと伸びちゃった。
麺もスープも代替え品なので、これが本当の替え玉ラーメンっていうことで。
(文=玉置豊)