年末年始にかけて、中国では「芸考」という芸術系学部の入学試験が行われる。全国の戯劇学院や映画学院、メディア系大学、音楽・美術系学部に進学を希望する高校生らが受験する。北京市内だけで毎年約8万人、各省でもほぼ毎年2~3万人の受験者がおり、全国で百万人規模の受験生が筆記・実技テストに挑むことになる。
「新華網」(12月4日付)などによると、山東省では今、女子高生が芸考に向けた集中トレーニングを行っているという。セクシーなビキニ姿で、ポージングの練習に励んでいる彼女たち。日々、ダンス、メイク、パフォーマンスなどの講習を受け、試験に臨むという。志望する学部は、ファッションモデルやキャビンアテンダントだ。 このニュースに、男性たちの喜びの声があふれているかと思いきや、SNSでは意外にも問題視するコメントが多い。 「男の受験生もビキニパンツにならないとおかしい」 「未成年がビキニで試験を受ける必要性はあるのか? だから中国は、まだ後進国なんだ」 「技術的なトレーニングではなく、お色気トレーニングだろ」 「この国では、高校生から、性的に消費されることを学ばなければいけないのか」
しかし、この山東省での女子高生ビキニトレーニングは“風物詩”と化しており、毎年、この時期になるとメディアをにぎわせている定番ネタだ。習近平による反腐敗運動で、エロやセクシーを売りにするビジネスが次々となくなる中、こうしたトレーニング風景もそのうち消えてしまうかもしれない。 (文=五月花子)