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梨泰院でもっともイケてる路地。確かにアカ抜けていて、韓国の街とは思えない。
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前号・「エロ系コスプレガールズバー」から続く)
全然セクシーじゃない“セクシー・バー”にガックリ肩を落とし、次に向かったのは、ソウルの六本木「梨泰院(イテウォン)」だ。ここは、筆者たっての要望だが、その理由は、「最近の梨泰院は、『フッカーズストリート(娼婦の路地)』などと呼ばれていて、バーには援交娘たちが集まってくる」という情報をみたからだった。
てことは、
「バーで飲んでいれば物欲しそうな女のコが声をかけてきて、そのままお持ち帰りできちゃうかも!?」
東南アジアの歓楽街にありがちな妄想にワクワクしながら向かうと、そこは、予想だにしない変貌を遂げていた。
梨泰院は米軍基地のある街だけに、雰囲気は他の歓楽街とは大きく違っている。日本にたとえると、横須賀っぽい下町の雰囲気漂う路地があったり、六本木や西麻布のアッパータウンの部分があったりと、モザイク模様の街。
チョ氏は私用で帰ったため、ピョ氏と筆者、韓国と日本を代表するオヤジふたりで、梨泰院のランドマークである「ハミルトンホテル」裏の路地に向かった。ピョ氏いわく、そここそ「梨泰院でもっともオシャレなバーが並ぶ路地」だという。果たして韓国の援交美女は、そこに待っているのだろうか?
細い坂道を上ると、その先にあったのは、石畳の路地に洗練された建物が並び、まるでニューヨークかロンドンのクラブ街とも思える光景だった。道行く人々は白人も多く、“西洋人の街”を感じさせる風景である。
(こりゃダメだ、自分たちからもっとも遠い場所に来ちまった。こんなところでオヤジふたりで飲んでいても、誰も相手にしてくれるわけがない)
筆者がそう思ったとき、ピョ氏も同じことを感じたようで、
「ちょっと、向こうに行ってみましょう」
そう促して、場違いはなはだしい路地から現実味を帯びた路地に向かって歩き始めた。
若者で賑わう路地をグルッと回って向かったのは、「消防署通り」と呼ばれる路地だった。
「この標識に書かれているのは、『未成年進入禁止』の意味です」
ピョ氏は坂道の入り口にある標識を指差して言う。この辺こそオヤジふたりにピッタリの場所ということだ、イイぞ、イイぞー。
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未成年進入禁止の標識。ピョ氏も恐る恐るという感じで入っていった路地には何があるのか?
坂道を上ると両側に怪しげな雰囲気のバーが並び、さっきまでのオシャレなアップタウン感は鼻くそほども感じない。その代り、若くてカワイイ女のコがいそうな感じもまったくしないが、言い寄ってくるオバちゃんはたくさんいそうだ。
ふと見ると、バーの隣に並んでいたのは、ピンク色のネオンに浮かぶガラスの小部屋。そう、ちょんの間なのだ。
「これちょんの間じゃないの!?」
「ホントですね。私も知りませんでしたよ」
なんと、夜遊び好きの韓国人も知らないちょんの間が、オシャレな街・梨泰院にいつの間にかできていたのだ! オシャレな街だけに、西麻布系のオネエちゃんがいるに違いないのだ。ふたりで遠巻きに覗いてみると……
「オバちゃんの巣窟じゃねえか!」
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オシャレな街だけに、韓国美女がいるかと思ったら、熟女ちょんの間だった。
筆者もピョ氏も大コケ。よく見りゃその周辺のバーも、窓から店内が覗けるようになっていて、同じようなオバちゃんがイスに座っている。たぶん、これもちょんの間に違いないだろう。そう確信したとき、ピョ氏が言った。
「気をつけてくださいね。この辺から先はオカマ地帯ですから」
先にあるバーの看板を見ると、そこには「LADY BOY」とか「Trans gender」なんて書かれている。てことは、このオバちゃんたちも……? そう疑わずにはいられない未成年進入禁止の路地なのだった。
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カメラを構えたところに、ちょうど顔を出したオカマちゃん。ドアには「Trans gender」の文字が。
「フッカーズストリート」ってのは、きっと白人目当ての女のコのことだろうし、見つけたちょんの間もレベル激低。おまけにオカマ地帯と、カンナムのセクシーバーに続いてガッカリな取材となってしまった。
しかし! そのあと連れていかれた店は、なんと、日本の有名人も遊びに来る連れ出しカラオケ!! えー、グラビア系のあのコも来てたの!?
続く……。
(写真・文=松本雷太)