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現役最高騎手・藤田伸二が、騎手生命をかけてJRAに物申す!

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「週刊新潮」6月13日号 中吊り広告より
今週の注目記事 「『安倍昭恵』しゃしゃり出て『参院選候補』は元暴力団組長ご推薦」(「週刊新潮」6月13日号) 「三浦雄一郎(80歳)エベレスト登頂は、本当に快挙なのか」(「週刊文春」6月13日号) 「藤田伸二 競馬界への『遺言』」(「週刊現代」6月22日号) 「競馬新聞が書けない天才騎手横山典と藤沢厩舎『2度目の絶縁』内幕」(「週刊アサヒ芸能」6月13日号) 「自民党参院候補『ワタミ渡邊会長は“Mr.ブラック企業”』これだけの根拠」(「週刊文春」6月13日号) 「山岸舞彩にも毒牙が…日本テレビプロデューサー『密室セクハラ』の生贄たち」(「週刊文春」6月13日号) 「みんなの党『渡辺喜美代表』は資金ゼロ円だって!」(「週刊新潮」6月13日号) 「スキャンダル 中島知子」(「週刊ポスト」6月21日号)  ポストの現代批判が、苛烈さを増している。今週もポストは「『株価4万円』から一転して『米国発 すごい大暴落がやってくる』と手のひらを返した現代に至っては、もはや論評に値しないが、一応、同誌で『4万円説』を唱えたエコノミストの武者陵司氏にコメントを求めたところ、『海外出張のため答えられない』とのこと。残念」と書いている。  だが、続けて「とはいえ、“数字や恐怖は大きく書いた方が反応は大きく売れる”という発想の報道が、2年前の原発事故で国民に多大な“二次被害”を与えたことだけは忘れてはなるまい」と書いているのは、いかがなものだろうか。  現代が放射能の恐怖を煽ったことを指しているのだろうが、アベノミクス礼賛と一緒にしてはいけない。特に福島の子どもたちへの放射能の影響は、まだフォローが始まったばかりだし、早くもチェルノブイリ以上の甲状腺異常が出ているという報告もある。「心配するほどの影響はない」と軽々しく口にしては絶対にいけないということは、今さら言うまでもない。  その現代は「アベノミクスの信認は大きく傷ついた。損を強いられた個人投資家からは、すでに『アベノミス』『アホノミクス」などと非難の声が上がり始め、『結局、失敗だったんだ』と、悲観論も広がり始めている」と書き、さらにこう結んでいる。「誰もが何も考えず熱狂できる“宴”は終わった。これからは、アベノミクスの真価を注意深く見つめていかなければならない」。注意深く見ていかなくてはいけないのは現代のほうであろう。株価のように乱高下していては、読者が離れてしまうこと間違いない。地に足をつけ、判断力を磨くことである。  先週の話になるが、現代に対するある判決が6月4日に東京地裁で出たが、その報道に異議ありだ。  吉本興業に所属する漫才師・中田カウスと暴力団との関係や、同社の元社員への違法な監視を報じた週刊現代の記事に対して、吉本興業側が名誉毀損で訴えた件で、講談社に110万の賠償命令が出たと、多くの新聞が報じた。  しかし、この判決の一番重要な部分を“意識的”に無視した。それは、中田カウスと暴力団とのつながりは「真実」だと、裁判所が認定した箇所である。  現代編集部は「吉本興業と暴力団の親和性を認めた画期的な判決で、実質勝訴だ」と語っている。新聞は名誉毀損裁判の判決の時、“週刊誌側が敗訴”としか書かないから、週刊誌はいつもウソばっかりだという間違った世論が形成されてしまうのである。この裁判はたしかに“実質”勝訴である。  さて今週の注目記事、最初はポストの、お騒がせ女・元オセロの中島知子のセクシーグラビア。  彼女には「サイゾー」が6月号で「中島知子×苫米地英人、洗脳騒動の作られ方」というスクープ・インタビューをしている。  その中で彼女は、同居していた占い師に洗脳なんてされていないと語っているが、たしかに、このグラビアを見ても“目力”はあるし、一時のダブダブした体から、締まった豊満バディになっている。40は超えているはずだが、なかなかそそる体である。興味のある方は買ってご覧あれ。  先日公開された衆議院議員の資産報告書で、「該当なし」「資産ゼロ」と書いた議員が480人中62人に上った。実に全体の12%強である。その大半は当選1回か2回の若手だが、みんなの党の代表・渡辺喜美氏がゼロというのには、違和感を覚えた人は多いはずである。  鋭く追及している、新潮の記事に注目。 「渡辺喜美さんと言えば、言うまでもなく“ミッチー”の愛称で親しまれた自民党の大物、渡辺美智雄元副総理の長男です。1995年秋、ミッチーが亡くなった際、その遺産は約12億円と報じられました。その一部を引き継いだ喜美さんが資産ゼロとは俄に信じがたい話です」(全国紙の政治部デスク)  なぜこうなるのか。そのカラクリを資産公開に詳しいベテラン国会議員秘書がこう明かしている。 「実は、報告しなくてもよい資産が結構あります。[1]普通預金やタンス預金[2]配偶者や子どもの資産[3]資産管理会社など、法人名義の資産[4]未公開株や資本金1億円未満の会社の株など。つまり、今の制度は、本人の名義を変えれば、簡単に資産を隠すことができる。喜美さんの場合、この抜け道を非常にうまく使っているように見えます」  新潮は隠し資産を探す旅に出る。渡辺代表の地元・栃木県のJR宇都宮駅から車で約10分走ると、宇都宮市内の下戸祭地区に着く。この町の一画(約2000平方メートル)に「和三紫(わさし)ビル」が建っている。  このビルの名義上の所有者は、美智雄氏が71年に設立した和三紫という有限会社だが、現在は渡辺喜美後援会が入り、実質的には渡辺代表のものであろう。評価額は土地と建物合わせて2億円ぐらいはするという。 「04年と06年の資産公開では、喜美さんは、東京・渋谷区内に広さ60平方メートル位のマンションを一室所有していた。この部屋は、元々美智雄さんのもので、喜美さんが相続した。で、07年に資産管理会社の和三紫に売却したため、09年の資産報告書からは消えています」(元後援者)  なんのことはない。「資産ゼロ」にすることなど、容易いのである。だが、公党の代表たるもの、モラルに欠けると批判されても仕方なかろう。  文春は、日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』の名物プロデューサーが、キャスターや女性スタッフへのセクハラ、パワハラ問題で更迭された前代未聞の醜聞を追っている。発端は、当欄のある「日刊サイゾー」が5月16日に報じた、複数の日テレ関係者による告発記事だった。  4月に『NEWS ZERO』のキャスターに就任したばかりの山岸舞彩が、番組プロデューサーのセクハラとパワハラに悩まされ、ノイローゼ寸前に陥っているというものだ。この記事がネットにアップされた時点で内部調査が行われ、調査結果を受けて、日テレは6月1日付の人事異動でプロデューサを更迭したのである。  『NEWS ZERO』の関係者がこう語っている。 「記事では名前が伏せられていましたが、すぐにピンと来ました。報道局生活文化部カルチャー班のトップ、A氏(本文では実名)です。実はA氏が山岸に迫っていたことは、ZEROの現場でも問題になっていた。用もないのに山岸のメイク室や衣装部屋に入り、個人的に指導したりといったようなA氏の行動は、上司の耳にも入っていたはずです」  A氏から山岸宛に送られたメールの文面には「2人で反省会をしよう」とか「飲みに行こう」とあったという。しきりに2人きりになりたがるのを、山岸は頑なに断り続けたことがA氏の逆鱗に触れ、彼女を無視するようになった。  A氏は40代前半。中央大学経済学部出身で、高校時代は野球、大学時代はアメフトに熱中したスポーツマンだった。 「ファッションやヘアスタイルは一見売れないミュージシャン風ですが、当人はいけると思っている。上司に媚、部下や目下の人間には、たとえ年上だろうが威張り腐るタイプで、人望はなかった。彼のパワハラでうつ病寸前に追い込まれたり、半年以上仕事を休んでいる制作会社のスタッフもいます」(番組関係者)  日テレには「日テレ・ホイッスル」と名付けられた、セクハラやパワハラなどの内部告発制度があるそうだ。そういったものを作らなければいけないほど、セクハラやパワハラが日常化しているということだろうか。  お次も文春。居酒屋チェーン「和民」創業者でワタミの渡邉美樹会長(53)が、7月の参院選に自民党から出馬することを表明した。本人は安倍首相から直々に要請を受けたと言っているそうだが、ワタミといえば“ブラック企業”という評判が高いが、大丈夫かと文春が噛みついている。  文春によれば「08年6月12日、和民京急久里浜駅前店に勤務していた森美菜さん(当時26)は、雨の降る中、社宅から六百メートル離れたマンションの7階と8階の踊り場から飛び降りた。  彼女の死は4年経った昨年2月、労災認定された。その決定書によれば、森さんは1日12時間から15時間勤務で、1カ月あたり141時間も時間外労働していたという。厚労省が定めている『過労死ライン』の月80時間残業を大幅に上回っている」という。  渡邉会長から社員へのメッセージがまとめられた「理念集」には、次のような言葉が掲載されている。 「365日24時間死ぬまで働け」  さらに、森さんの自殺の翌09年から昨年までに、時間外労働の上限時間を超えて従業員を働かせていたとして、労働基準監督所から10件の是正勧告を受けているというのである。ワタミの元社員がこう語っている。 「勤務時間は夕方から明け方まで12時間以上なのに休憩はとれても30分。ワタミの場合、その日の売り上げ目標から逆算して人件費の額が決められている。そのため、売り上げが少ない日は、人件費を抑えるため、社員がただ働きすることもある。私は3年いましたが、午前7時からの『早朝研修』やミーティングの後も営業し、36時間寝ないのがザラだった」  ワタミの08年のCSR報告書によれば、社員の平均勤続年数3.3年(09年以降は平均勤続年数を公表せず)だそうだ。まさに典型的なブラック企業ではないか、と文春は書く。 「社会問題化しているブラック企業は、解決が急がれる政策課題の一つだ。にもかかわらず、Mr.ブラック企業の渡辺氏に出馬要請した安倍首相、公認した自民党の責任はあまりに重い」  と結んでいる。従業員6000名を抱える飲食業大手だが、実体は過酷な労働条件と搾取の構造では、威張れたものではない。参院選が近づけばもっと内情が出てくるに違いない。渡辺氏は、出なければよかったと後悔するかもしれない。  先週も触れたと思うが、騎手・藤田伸二が書いた『騎手の一分』(講談社現代新書)が面白い。それを現代が取り上げ、藤田にインタビューしている。  藤田は23年に及ぶ騎手人生で、1万4000回を超える騎乗回数を誇り、重賞勝利数93は歴代8位。現役最高の騎手のひとりである。その藤田が、騎手生活を懸けてJRA批判をしている。騎手は免許制である。多くの騎手が引退後に望む調教師の道もJRAの許認可がなければ開業すらできないが、藤田は引退したら競馬界から離れると言っている。  最近、突然引退した安藤勝巳も調教師にはならないという。競馬界はそれほど魅力ないものになってしまったのだろう。  最近、武豊が終わったという声がよく聞かれる。05年には212勝を飾り、天才の名を欲しいままにしていたトップジョッキーが昨年わずか56勝だから、限界説が流れても仕方がない状況だった。 「でも決して豊さんの腕が落ちたわけではなかった。じゃなぜか? 答えは“いい馬に乗れなくなった”から。いくら豊さんでも、有力馬に恵まれなければ勝てませんよ。すべてはJRAにエージェント制度が導入されたことが理由です」(藤田)  かつては騎手はさまざまな厩舎を訪ね、自らが乗りたい馬を探し、調教師に騎乗したい旨を伝えるのが常だった。その活動の中で信頼関係を深めてゆくことができたのだが、10年ほど前から厩舎に顔の利く競馬記者などが、騎手に代わって乗りたい馬の調教師などにコンタクトを取り始めた。この交渉代行者をエージェントと呼ぶ。エージェントは調教師のみならず、より実権を持つ馬主にまで接触を図るようになった。 「大手馬主に強いコネを持つエージェントと契約した選手にばかり、騎乗依頼が集中する事態を生んだんだ。騎手と馬主・厩舎との信頼関係は希薄になり、馬主の“天の声”で安易に外国人ジョッキーへの乗り換わりが行われるようになった」(藤田)  30年前に250人以上いた騎手が今は130人になっている。競馬学校の受験者も97年には761人いたのが、2010年にはたった148人。2割以下になっている。「競馬に魅力がなくなっているんだ」と藤田はこう話す。 「今の競馬界があまりにもつまらなくなっているから。その原因は閉塞的な今のシステムを作り上げたJRAにあるとオレは思っている。いや、みんな思っているんやろうけど、やっぱりいろいろあって言えないんだろうね」  騎手の技術の低下にも警鐘を鳴らす。 「はっきり言って、うまくもないのにリーディング上位に入ってるやつが多くなってる。そうするとレースが面白くないから競馬ファンが減る。でもJRAは一部の大手クラブや有力馬主の顔色しか窺わない」  藤田がうまいとお墨付きを与えているのは武豊と、かつての岡部幸雄、田原成貴。ほかには横山典弘、四位洋文、ランフランコ・デットーリである。  岩田康誠騎手は認めていない。 「康誠のように馬の背中にトントンと尻をつけるような追い方だけは、絶対に認めたくない。いくらなんでも不格好だし、なにより、馬の背中を傷めてしまうから。(中略)馬は、康誠のああした乗り方のおかげで伸びているんじゃない。繰り返しになるけど、強い馬に乗っているから、康誠は勝てているんだ」(『騎手の一分』より)  外人ジョッキーにすぐ乗り換わらせてしまうやり方も批判している。 「それなのに、日本だけがなぜか外国人騎手をありがたがっている。それは、それぞれの国でリーディング上位になっている騎手だというのもあるけど、外国人騎手たちは、自国では馬主とその所有馬に最優先で乗るという条件で契約している。フランキー(ランフランコ・デットーリ騎手)なんて、モハメド殿下との契約だけで、年間何億円ももらっていたと言われている。ライアン(ライアン・ムーア騎手)だってウイリアムズ(クレイグ・ウイリアムズ騎手)だってそう。腐るほどお金を持っている。それでもなお、俺たち日本人騎手にオフシーズンはないけど、彼らは本国のオフシーズンを利用してお金を稼ぎに来ている。  そんな彼らのためになんでいい馬を回してさらに稼がせる必要があるのか。日本には十分に乗せてもらえず、稼げない騎手が山ほどいるのに。  エージェント制度の導入や外国人騎手の多用によって、長期的な視野で騎手を育てようとする風潮がなくなっているけど、このままでいいとJRAは本気で思ってるんだろうか」(『騎手の一分』より)  アサ芸はダービーでコディーノの主戦騎手である横山典が降ろされ、ウイリアムズに乗り代わりになったことを取り上げている。藤沢和雄調教師は、それを直接横山に伝えず、マスコミ報道でそれを知った横山は、相当ショックを受けていたと報じている。過去にも大レースで降ろされた騎手はいたが、横山ほどの天才騎手が降ろされるケースを、私は知らない。  私は、ウイリアムズのコジーンが負ければいいと思ってレースを見ていたが、案の定、折り合いを欠き惨敗してしまった。  藤田が腹をくくって語ったことを、真摯にJRAは聞くべきである。三連単、WIN5など、射幸心を煽るばかりでは、真っ当な競馬ファンはそっぽを向く。早急な「改革」が求められている。 「概算で約1億5000万円です。うち約1億円がスポンサー、約1800万円がサポーターの方々からの支援金です。残りの約3000万円は、三浦個人が講演料などで得た収入でまかないました。内訳は、今回のエベレスト登頂に要した費用は約3000万円です。エベレストの入山料700万円のほか、酸素ボンベが500~600万円、そして現地のシェルパの報酬、スタッフの保険料、航空券代などを合わせた額です」  三浦雄一郎氏の80歳7カ月でのエベレスト登頂は快挙だが、文春はそのためにいくらかかったかを関係者に聞いて報じている。余計なお世話、カネの問題ではないという声も聞こえてきそうだが、週刊誌というもの、素朴な疑問に答えるのが主要な役割の一つであるから私は、興味をもって読んだ。  テレビで見ても、三浦氏を助けるスタッフが多くいたことは見てとれる。私も、相当な費用がかかっただろうと推測し、1億から2億ぐらいかなと思っていた。  これだけカネを集められる三浦氏はすごいと思う。私の知っている世界的なクライマーは、アルバイトに精を出し、知り合いや企業を回ってスポンサーになってもらうことを頼み込み、何年かかけて、ようやく登頂する。失敗すればかなりの借金を抱える。また何年かは借金と再チャレンジの金を稼ぐためにアルバイトに精を出すのだ。  今回、三浦氏とは正反対に、カツカツのお金で、ヒマラヤの世界第7位の高峰ダウラギリ(8167メートル)登頂を目指した河野千鶴子さん(66)は、三浦氏がエベレストの山頂に到達した5月23日の夜、疲労で体が動かなくなり亡くなった。  河野さんの夫・昌治さんがこう語る。 「実はもうお金が尽きていたのです。今回の費用も、入山料、2人雇ったシェルパ代など、約200万円くらいはかかったと思います。最後の挑戦だったのだから、せめて頂上に立たせてやりたかった……。本人も悔しかったと思います」  公表されている三浦氏の遠征隊リストを見ると、錚々たる布陣である。アタック隊が三浦親子のほか日本人2名、アタック隊サポートメンバーが日本人2名、ベースキャンプサポートメンバーがドクターなど日本人3名。コックを含めたシェルパが18名の総勢27名の大部隊だった。  それでも三浦氏の超人的な体力がなくては叶わなかった快挙ではあるが、彼に触発されて中高年の無謀な富士登山が増えるのではないかと、静岡県警本部地域部山岳遭難救助隊の眞田喜義隊長が警鐘を鳴らしている。 「中高年の登山者は15年ほど前から増え始めました。富士山頂には毎年『高齢者番付』という登頂者の年齢を順位付けした記録が出ますが、それに載りたいために無謀な登山をする高齢者もいます。昨年は富士山も含め県内の山で11名の中高年の方が亡くなっています」  気をつけよう、暗い夜道と富士登山。  新潮は安倍首相の奥さん、アッキーこと昭恵さんが「安倍内閣」のアッキーレス腱になるのではないかと書いている。それは、参院選比例代表の自民党公認候補になる2人が、昭恵さんからの推薦枠だと思われ、いささか問題ありというのである。  その2人とは「東京プリン」の歌手・伊藤洋介氏(49)とドックトレーナーの田辺久人氏(53)のことだそうだ。伊藤氏は昭恵さんの父親が社長を務めていた森永製菓の元社員で、古い付き合いのようだ。問題なのは、田辺氏のほうだという。 「彼が公認された背景を詳(つまび)らかにするには、昭恵氏と“ある人物”の関係に触れておかなければならない。その人物とは、京都にある動物愛護団体『UKC JAPAN』(以下UKC)代表理事の細康徳氏(52)だ。氏の経歴を知るのに便利な本が出てるのでここで紹介したい。書名は『組長をカタギに変えた犬 命どぅ宝』  著者である細氏の妻は、こう書いている。 〈私が惚れて結婚した男は“ヤクザ”!ほんまもんの“ヤクザの中のヤクザ”です〉」(『新潮』)  細氏の人生は1匹の犬との出会いによって大きく変容したそうである。アメリカンピットブルテリアの“タッズ”。米国では闘犬競技に使われることが多い犬種だという。  細氏はその美しさと賢さに魅せられて、30代半ばに差し掛かった時にヤクザ稼業から足を洗ってカタギになることを決断した。  昭恵さんと知り合ったのは昨年3月ごろ。きっかけはもちろん犬だった。細氏の妻がこう語る。 「昭恵さんのご友人が渋谷で一頭のワンちゃんを保護し、その飼い主を探していらっしゃったのですが、それを私たちもお手伝いしていた。で、結果的に飼い主が見つかり、昭恵さんがフェイスブックを通じて“細さんのおかげです。ありがとうございます”とお礼を言ってくれたのです」  以来、交流が始まった。その後、昭恵さんは「UKC」の名誉顧問に就任している。  細氏は参議院選に挑むことを考えたが、過去があるため、田辺氏に白羽の矢を立てたというのである。ドックトレーナーとしては十分な知識を有する人物だというが、知名度はゼロだから、昭恵さんの後押しがなければ、自民党公認を得られたかどうか、はなはだ疑問だと新潮は追及する。  そうしたことに、昭恵さんご本人はこう答えている。 「細さんは刺青が入っているし、指もないかもしれませんが、まさにヤクザから社会に貢献する人へと再チャレンジをして努力を重ねてきました。彼のことは夫も知っています。首相夫人だから問題だと言うのかもしれませんが、私の夫は再チャレンジをしてきた人でもあります。今の細さんはしっかりとした方ですから、“UKC”の名誉顧問の職を降りる気はありません」  2人が公認を得たことに対しては、 「2人とも私の知り合いで、自民党には“私の友人よ”ということくらいは言ったかもしれませんが、推薦というか、押し込んだということはありません」  ファーストレディとしては軽率だと思わざるを得ないが、政治アナリストの伊藤惇夫氏も、こう苦言を呈する。 「彼女ほどハッキリと目に見える形で候補者選定に介入する総理夫人は聞いたことがない。普通ではあり得ないことで、安倍総理や他の議員が止めなければならないのですが、総理は彼女をコントロールできていない」  女房一人操縦できなくて国の舵取りができるのか。安倍政権の心配の種がまた一つ増えたようである。 (文=元木昌彦)

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