![Mr.トイレットの私宅はうんこまみれ「トイレ文化展示館 解憂斎」の画像1]()
Mr.トイレット、そしてうんこ
地味に20回目を迎える今回は、水原(スウォン)市に位置する有名スポット「トイレ文化展示館 解憂斎(ヘウジェ)」を訪れた。市街地から外れた森の中、洋式便器の形をした2階建ての建物が、メルヘンのように登場する。
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うんこに国境はない
ここは、「世界トイレ協会」なるものを設立し、世界のメディアから「Mr.トイレット」と呼ばれるまでに至る沈載徳(シム・ジェドク)さんが、2007年に自宅を改築した建物だ。Mr.は09年に亡くなってしまうが、建物は彼の遺志により市に寄贈され、翌年には「トイレ文化展示館」として一般開放されることになる。
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いい表情の野グソ少年がお出迎え
館内は、トイレやうんこにまつわる真面目なパネル展示が並ぶ。見どころは、Mr.が実際に使っていたトイレであろう。大きなフロアのど真ん中にトイレットルームが鎮座し、壁には大きなガラスがあしらわれ、外から丸見えとなっている。
このドへんた……いや、排泄というアンダーグラウンドカルチャーを世に開放する、Mr.の哲学がここにある。なお、ボタンを押せばガラスを不透明にできる仕掛けも。
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便器前の等身大パネルが、Mr.の放尿シーンを連想させる
トイレやうんこにまつわるスポットと聞いて、B級テイストのものを期待してしまったが、実際にはキッズ向けのお勉強スポットという様子だ。家族連れが多く、和気あいあいと展示物を楽しんでいる。
お次は、展示館の横に12年に完成した「トイレ文化公園」へと向かった。パンフレットを見ると「東西トイレ史の変遷が一目でわかる」とあるが、果たしてどうだろう。
小さな庭園には、トイレやうんこのオブジェ、さまざまなスタイルで排泄を試みる人々の像が並んでいた。
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よっしゃー!
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わーい
なんか細部が必要以上にリアルなんですけど、これ大丈夫なの?
匂ってきそうなほどリアルなうんこオブジェから、ファンシーすぎて腰が砕ける石像、うんちのゆるキャラまで、排泄物及び排泄行為のオンパレードだ。
訪れた子どもたちは楽しそうにはしゃいでいるが、よくよく考えるとちょっとまずいのではと心配になる、奇妙なこだわりのつまった展示物の数々に、正直「東西トイレ史の変遷」どころではなくなってしまった私がいた。
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子どもの肛門から、まっすぐなボルトがにょきりと
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考える人は洋式トイレで……って、あなたはなぜうんこ色なのか?
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突然現れたリス、かわいいなあとよく見たら、性器の描写がすごい
最後に、15年に追加された展示施設「ヘウジェ文化センター」もチェック。こちらは「子ども体験館」や「糞図書館(日本語パンフ原文ママ)」もあり、キッズ向けのお勉強色をさらに強めている。
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肛門からぼろぼろ出てきたボールを、再び口の中に押し込むという謎のプレイに熱中する少年。「触ってみよう!」と書かれた、感触をも再現したのであろうリアルなうんこ模型もあった。
子どもたちの未知の扉を開いてしまうのではと思わせる、ストレンジな何かがつまったテーマパーク。ここが奇異に思えるのは、私たちが大人になってしまったから?
帰りのバスを待ちながら、しばらく本気でうんこのことを考えた。
(取材・文=清水2000)
●トイレ文化展示館 解憂斎
住所 水原市長安区長安路458番キル9
営業時間 10:00~18:00(11~2月は10:00~17:00)
休館日 月曜
サイト http://www.haewoojae.com/