今週の注目記事・第1位 「『高倉健』無情の相続人」(「週刊新潮」6/16号) 同・第2位 「三遊亭円楽『20歳下アモーレと老いらくのラブホ不倫!』」(「フライデー」6/24号) 同・第3位 「麻生が安倍に突きつけた一枚の紙」(「週刊文春」6/16号) 同・第4位 「横田滋・早紀江夫妻に孫娘が初告白 めぐみさんの『消息』」(「週刊文春」6/16号) 同・第5位 「『甘利氏と私を逮捕せよ』一色武氏」(「週刊文春」6/16号) 同・第6位 「新国立劇場6万8000席の椅子は『1脚9万円』『維持費100億円』のア然ボー然」(「週刊ポスト」6/24号) 同・第7位 「日銀幹部がバッサリ!『マイナス金利が日本経済を滅ぼす』」(「週刊現代」6/25号) 同・第8位 「六代目山口組『伝説の暗殺部隊』がついに動いた」(「週刊現代」6/25号) 同・第9位 「まだ33歳──小林麻央(市川海老蔵夫人)を襲った『進行性乳がん』はこんなに恐ろしい」(「週刊現代」6/25号) 同・第10位 「人気番組『世界ナゼそこに? 日本人』は『ナゼいつも? 統一教会信者』」(「週刊新潮」6/16号) 同・第11位 「『舛添要一都知事』が恥ずかしい」(「週刊新潮」6/16号) 同・第12位 「北海道置き去り7歳児(田野岡大和クン)世界が脱帽した“驚異のメンタル”」(「週刊文春」6/16号) 同・第13位 「民進党の『当落調査』を入手! これが全選挙区の勝敗だ」(「週刊現代」6/25号) 同・第14位 「アリが死ぬまで語らなかった『猪木VS.アリ』40年目の真実」(「週刊ポスト」6/24号) 同・第15位 「『鈴木亜美』『倖田來未』『hitomi』歌姫たちの哀しき『パチンコ営業』」(「週刊新潮」6/16号) 同・第16位 「なぜ『兵庫女』ばかりがモテるのか」(「週刊ポスト」6/24号) 【巻末付録】現代とポストのSEX記事の勝者はどっちだ! 今朝(6月13日)は、ショッキングなニュースが飛び込んできた。 「アメリカ・フロリダ州のナイトクラブで50人が死亡、53人が負傷した乱射テロ事件で、日本時間13日午前、過激派組織『イスラム国』が犯行声明を出した」(FNNニュースより) 銃乱射事件の犠牲者が50人に上るのは、アメリカ史上最悪となるそうだ。オバマ大統領は早急に銃規制すべきだという声明を出したそうだが、このままではアメリカは世界一テロのしやすい国になってしまう。 いくらテロへの警戒を強めても、銃の所持がザル法であっては何にもならない。イスラム国の標的はアメリカだから、こうした悲劇はますます増えていくかもしれない。心配だ。 今週は、現代とポストの巻頭特集が興味深い。現代は「飲んではいけない薬」から、今度は「医者に言われても受けてはいけない手術 がんでも受けてはいけない手術」と、薬の第3弾として「生活習慣病 その薬、一度飲んだら最後、やめられません」。 私はこういう記事にとんと興味がないが、結構売れ行きがいいのだろう、ポストが真似て「知らずに飲んだら危険! この2年以内に『副作用』を表示せよと厚労省から指示された『有名薬』一覧」をやっている。 私のささやかな経験でも、医者から渡された薬を拒否したり、手術を受けなかったりすることは、なかなかできるものではない。こういう特集の意図がよくわからないのだが、どういう人が読んでいるのだろう? さて、ポストが「兵庫女ばかりがなぜモテる」という特集を組んでいる。確かにサッカーの長友佑都と結婚間近といわれる平愛梨も、歌手のDAIGOと結婚した女優の北川景子も神戸市生まれ、片岡愛之助と結婚した藤原紀香は西宮市、会社社長と結婚した相武紗季は宝塚市。 ほかにも戸田恵梨香、滝川クリステル、有村架純と、いい女は兵庫県出身だというのだ。 その理由として、オシャレで洗練された女が多い、東京コンプレックスが少ない、プライドは高いが、優しい人情派が多いという理由を挙げる。 だが、初体験は早く、浮気者も多いという。あなたなら、兵庫女を女房にしますか? 栄枯盛衰は世の習いとはいうものの、一世を風靡した歌姫たちが「パチンコ営業」しているという新潮の記事を読むと、チョッピリかわいそうな気がする。 6月1日、都内のホテルで開催された「パチンコイベント」にエイベックス・グループに所属する鈴木亜美(34)、倖田來未(33)、hitomi(40)が登場した。 私でも名前を知っている、かつては超がつく売れっ子だったが、今では「終わった人たち」(芸能レポーターの石川敏男氏)なので、その手のイベントに投入されたようである。 新潮は、彼女たちには華麗なポップスではなく、演歌が似合うと書いている。「燃えて散る間に 舞台が変わる まして女はなおさらに」なんていう、「明治一代女」がいいかもね。 モハメッド・アリが亡くなった。74歳だった。ボクサーとして輝かしい経歴を残したが、晩年はパーキンソン病に苦しみ、たまにテレビで見ると手の震えが止まらず、顔の表情も苦しそうだった。 昨夜、1976年6月に行われたアリとアントニオ猪木との異種格闘技戦を放送したのであらためて見たが、両者の思惑や対戦中の2人の駆け引きなどのテロップが入っていたせいか、生で見たときの「凡戦」のイメージがやや薄れた。 ポストで、ノンフィクション・ライターの柳沢健氏がその時の裏話を書いている。アリは当初、この試合はエキジビションファイトだと思っていて、事前にリハーサルをして猪木が勝つことになっていると思っていたという。 そうすれば、当時のカネで18億円という大金がアリに入ってくるのだから、日本へは観光旅行気分だったという。 だが、日本に着いて猪木側に「リハーサルはいつやるのか?」と聞いたところ、「リハーサルはやらない。これはリアルファイトだ」と言われ、アリはリングの上で猪木を制裁してやろうと思ったという。 だが、猪木側はアリ対策に奇襲を考え出したのだ。 「試合が始まってみると、こちらが想定していなかった事態が起こった。それは周知のように、猪木が自らキャンバスに座り込んだことだった。猪木の戦法に憤りを感じたことはない。むしろ敬服した」(アリのセコンドについたアンジェロ・ダンディ氏) あの戦法はアリに対して敬意を表し、猪木がアリを強敵と見ていたから考えた作戦だったとアンジェロは言っている。 「面食らったアリは平常心を少々失ってしまった。私としては、なんとか活路を見出そうとラウンドごとにあらゆるアドバイスを与えたものの、功を奏さなかった」(アンジェロ氏) 世紀の凡戦といわれた2人の戦いだったが、意外にも2人は真剣だったのだ。 蝶のように舞い、蜂のように刺したアリは、人種差別とも戦って大きな足跡を残して去った。晩年は「人前に出ることが私の挑戦」だったアリよ、あなたのことは決して忘れない。 現代は、民進党が調べた参院選の当落予想を入手したと報じている。安倍晋三首相がダブル選挙をあきらめたのは、この調査を見たからだと官邸スタッフが語っているが、そんなことはあるまい。 これはあくまでも民進党の調査なのだから、何割か割り引かなくてはならないはずだ。だが、甘利明や舛添要一ショックで、自民党離れする有権者が増えているだろうとは思う。それが、どれくらい票に結びつくかだ。 「おそらく、1人区では32選挙区中、自民党が18~20議席、野党候補が12~14議席を獲得というところでしょう。自民党は改選議席の過半数である61議席には、届かないかもしれない」(自民党中堅議員) 私は、特定秘密保護法や集団的自衛権の容認、甘利、舛添都知事スキャンダルは有権者の心にボディブローのように効いてきていて、予想外の自民大敗もあり得ると思っている。有権者一人一人が真剣に考えて投票すれば、結果は当然、そうなるはずである。 第12位。北海道七飯町の山中に置き去りにされ、6日後に無事救出された北斗市の小学2年生・田野岡大和くん(7)の「奇跡の生還劇」は、久しぶりに日本中を沸き立たせた。 この朗報は米CNNや英BBCなど、海外のメディアでも驚きを持って取り上げられた。「お父さんは優しいから許すよ」。搬送先の病院で涙ながらに謝罪する父親の貴之さん(44)に、大和くんはこう声をかけた。 彼が発見された陸上自衛隊駒ヶ岳練習場の敷地は、作戦会議や宿泊に使われるものだが、捜査の対象外だった。置き去りにされた地点から直線距離で約6キロ、最短ルートでも10キロ以上あり、大人の足でも2時間はかかる場所だった。 文春によると、大和くんが通っている小学校までは自宅から片道2キロ、歩いて約40分かかるという。日々の通学は、足腰の鍛錬にもなっていたのだろう。近隣住民が彼のことをこう話している。 「呑気というか、芯が強いというか、登校する時はゆっくりと自分のペースを守って歩くんです。『遅刻するよ』と声をかけても、焦る様子は一切なく、他の子に追い抜かれていこうが、お構いなし。だからいつも最後尾になっていました。まさに、我が道を行く感じでしたね」 身長120センチ、体重20キロの小さな冒険家は、早くも大物感が漂っているようだと文春は書いている。 舛添都知事のさまざまな疑惑について「第三者的」に調査したという弁護士2人の評判がすこぶる悪く、疑惑はなんら解明されなかったのではないかという疑問符が残った。 中でも、ヤメ検の佐々木善三弁護士(63)についての悪評がやかましい。新潮で「喰いついたら離さない“マムシの善三”の異名を取る元特捜検事です。舛添氏がヤメ検に調査を依頼すると発表した時から、受けるなら彼だろうと専らの噂でしたよ」と司法記者が語っている。猪瀬直樹前都知事や小渕優子元経産相の時も、第三者委員会の委員長を務めていたのだ。 会見で調査に加わった経緯を聞かれて、こんなトンデモ発言をしている。 「親しい人から話があり、舛添氏の秘書の方に話を聞きましたところ、報道と事実が違う点が多数あり、そういうところはきちんと理解してもらったほうがいいと思い、引き受けました」 疑惑のある人間から依頼された弁護士が、「第三者」といえるわけがない。舛添氏に雇われた弁護士なのだから。 私にも経験があるが、検察を辞めて弁護士になったヤメ検にはいつまでも検察官の意識が抜けず、自分の勝手な解釈を他人に押し付ける人間がいる。 新潮には、99年に舛添氏が都知事選に出たときの選対関係者の笑える話が載っている。 「彼の話が嘘っぽいなと感じることは多々ありました。当時から病的なケチだった。何しろ、選挙事務所のスタッフに、“トイレを使っても、1回では水を流すな”と言っていたぐらいですからね」 舛添氏は妻や子どもたちにも、こう言っているのだろうか? 先週末、秋田の女性から電話がかかってきた。悲壮感漂う口調で、東京で暮らしている30歳になる娘が、統一教会にはまってしまって困っているというのだ。 私の本を読んで、「あなたは幸福の科学と闘った雑誌の編集長だから、相談に乗ってくれ」というのである。 娘は近々、集団見合いで結婚すると言っているそうだ。今度東京に来るとき会って相談しましょうと約束して、電話を切った。 新潮はテレビ東京の人気番組『世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~』に、ナゼか統一教会の女性信者が何度も登場していると報じている。 実は、5月26日に「全国霊感商法対策弁護士連絡会」からテレ東に対して、「多数回にわたり、統一教会の日本人女性信者を登場させ、当該日本人女性が外国人男性と海外で家庭を持つに至った経緯、あるいは当該日本人女性が海外に渡りそこで生活を送っている経緯について、虚偽の事実を織り交ぜた物語を創作して放映している」というのである。 連絡会の渡辺博弁護士は、これまで少なくとも4人の日本人信者が登場しているという。 テレ東側は「きちんと取材している」と答えているが、これはBPO(放送倫理・番組向上機構)に訴えて真偽を詳らかにしなければならない重大な問題である。 メディアがあまり報じないが、統一教会(世界平和統一家庭連合)は霊感商法をはじめ、布教・洗脳を続けている。テレ東の「責任感のなさ」が、メディア全体の問題意識のなさを表しているようで心配だ。 新潮は、体調不良で長期休養を発表した小林麻耶アナ(36)が、妹の麻央(33)の亭主である海老蔵を「すごくカッコいいと思っていた」と告白したことを取り上げている。 だが、その麻央が進行性のがんであることが報じられ、海老蔵が記者会見してその事実を認めた。約1年8カ月前に乳がんが見つかったそうだが、聞く限り深刻なもののようだ。 現代は、麻央さんの病状をあれこれ推測しているが、私のような素人が考えただけでも、進行性、1年8カ月に及ぶ闘病ということを聞けば、相当悪いのだろうと思わざるを得ない。 「海老蔵さんはずっと秘密にしていた麻央さんのがんが表沙汰になって、むしろホッとしているのではないでしょうか。スポーツ紙が病状をスクープしたことは、海老蔵さんの周囲がそれを慮った結果かもしれません。おそらく麻央さんも海老蔵さんも『残された時間』を意識しているのでしょう。その時間をこれ以上失うわけにはいかなかった。昨年から海老蔵さんはそれこそ何かを忘れるように熱心に地方公演を行い、スケジュールはパンパンでした。しかし麻央さんのがんを公表したこれからは家庭の時間を一番に考えることができるでしょうね」(歌舞伎関係者) この談話の内容が事実だとすれば、麻央さんの「残された時間」は、かなり少ないのかもしれない。 麻耶と麻央。この姉妹、一見明るく朗らかそうだが、繊細な神経の持ち主なのであろう。2人の早い回復と復帰を祈りたい。 現代でノンフィクション・ライターの溝口敦氏が、5月31日に神戸山口組系池田組・高木忠若頭が射殺されたことで出頭してきた六代目山口組系弘道会高山組傘下山本興業の山本英之容疑者(32)は、弘道会の秘密組織「十仁会」のメンバーだろうと愛知県の捜査員が推測していると書いている。 これは、イスラエルのモサドに似た秘密諜報・謀略・暗殺機関だという。弘道会傘下の組から1人を選抜され、十分な手当が支給される。メンバーになる最低条件は、手の指が健常(指詰めをしていない)、車の免許、検挙歴が少ない、盗癖がない、酒などの依存症がない、家族関係が複雑でない、頭がよく、腹が据わっている人間が選ばれ、任期は3年だという。 メンバーは中東などに派遣され、火気や武闘の訓練を受けることもあり、彼らはヒットマンになるそうだ。まるで映画のような世界だが、こういう組織が動き出せば、六代目と神戸山口組の抗争は次のステージに入るということだろう。 正直、不謹慎だがワクワクするような怖いような、複雑な気持ちである。 現代で、日銀の幹部・佐藤健裕氏が北海道釧路市で開かれた金融経済懇談会で、黒田東彦日銀総裁が進める一連の金融政策に対して、痛烈な批判をしたと報じている。 「マイナス金利について反対の理由をあらかじめ申し上げると、まず、マネタリーベースの拡大とマイナス金利の採用は本質的に矛盾があり持続性に欠けると思う。また、マイナス金利政策は緩和効果をもたらすどころか、むしろ引き締め的であるとも考える。 さらに、マイナス金利政策は金融システムの安定性に影響を及ぼす可能性があるとも考える」 ようやく日銀内部からも批判の声が上がったのは当然のことだが、遅すぎると思う。 またまた新国立競技場建設に、無駄な費用が加わろうとしているとポストが報じている。 6万8,000席の椅子を木製のものにするよう、五輪・パラリンピック東京大会実行本部(橋本聖子本部長)が、政府に要請したというのだ。 もともとの建設計画では観客席はプラスチック製で予算は20億円だった。それが変更すると3倍の60億円にもなり、1脚当たり9万円になるという。木製だと2年ごとに再塗装、7年ごとに交換が必要になり、維持費は数百億円になる可能性があるというのである。 ただでさえカネがかかりすぎるとクレームしきりなのに、なぜこのような無駄なぜいたくをしなくてはいけないのか? ふざけるなである。 第5位。甘利明前経済再生相は、東京地検が彼と元秘書らを不起訴処分としたので、政治活動を再開すると発表した。 これに腹を据えかねているのが、彼らを文春で告発した建設会社の元総務担当者・一色武氏である。一色氏は、こう話している。 「多額の金銭授受を伴う事件が、なかったことにされようとしています。到底納得することはできません。私自身、逮捕覚悟で、“ワイロ”を渡したことを実名で証言しました。そうした私の捨て身の告発も、国家権力の前では無力だったことに悔しさを覚えます。(中略)恐れずにいうなら、検察には最初から結論ありきのシナリオが出来ていたとしか思えないのです」 一色氏の自宅には強制捜査が2度入ったが、「甘利氏や元秘書の自宅にガサが入ったという報道は一切ありません」(一色氏)。 また検事から「マスコミには一切しゃべるな」と言われていたのに、検察が不起訴を発表する前日には、マスコミで一斉に不起訴と報じられた。 「こうやって検察の都合のいい情報をリークしていくんだなと実感しました。(中略)『十分な証拠がなかった』などと、不起訴を決めた検事の言い訳を代弁するマスコミはあっても、甘利氏や元秘書らに何を聴取したのかという肝心な話を伝える新聞やテレビがないのは残念です」(同) しかし、これですべて終わったわけではない。検察が下した不起訴処分という結論に対して、市民団体が検察審査会に不服申し立てを行っている。 「今度こそ検察審査会でしっかり審査をしていただき、『起訴相当』であると判断されることを期待しています。そして私を含め、甘利氏と元秘書を逮捕すべきです。そうでなければ検察は二度と不正を働く与党の大物政治家を逮捕することなどできないでしょう」 日本は三権分立ではない。裁判所も、検察も「権力のポチ」化していることが、この件でも証明されたということだ。 文春に横田滋・早紀江さんが2014年3月にモンゴルで、娘のめぐみさんの娘、ウンギョンさんと、その子ども(横田さんからはひ孫にあたる)と会って過ごした3日間の写真が載っている。 どこにでもいる、年寄り夫婦とひ孫との団らんの姿。だが、ここまで来るまでにかかった39年という年月を思い、いまだに娘・めぐみさんが生存しているかどうかを孫のウンギョンさんに聞けない横田夫妻の胸の内を思うとき、涙が出るのを禁じ得ない。 参議院議員の有田芳生氏が、そのときの詳細を書いている。ひ孫と遊ぶ横田夫妻のうれしそうな写真を見ていると、北朝鮮による日本人拉致がどれだけの人々を傷つけてきたかが思われ、新たな怒りが湧いてくる。 滋さん83歳、早紀江さん80歳。残された時間は少ない。安倍首相を含めた政府は、なんらかの解決の糸口を見つけるためにすぐに動くべきである。 閑話休題。文春の新谷学編集長が昨年はスクープが部数に結びつかず、春画もなんとか部数を上げようとした一連の試みの中でやったことだと言っていたが、ABC公査・雑誌販売部数比較表でよくわかった。 2015年7月~12月発売、昨年の下半期の部数は、文春が約38万部で前期比91.18%、前年同期比86.79%とひどい落ち込みなのだ。同じように新潮も、約29万部、90.99%、87.64%と大低迷している。 それに比べて現代は約33万部で108.17%、102.49%、ポストは約26万部で120.16%、100.86%と伸びているのだ。 スクープで勝負している2誌が落ち込み、死ぬまでSEX特集を飽きずにやっている2誌が健闘しているという構図である。 フライデーは約14万部、FLASHが約10万部、週刊朝日が約10万部、サンデー毎日が約5万部。前期比、前年同期比ともに100%を超えている雑誌は上から、文藝春秋、週刊現代、サンキュ!、週刊ポスト、sweet、リンネル、めばえ、nicola、otona MUSE、Popteen。 ちなみに全雑誌の第1位は家の光で、約57万部である。この雑誌は1925年5月に産業組合中央会によって創刊された月刊誌で、情報に乏かった農村部を中心に部数を伸ばし一時は100万部を超えていた。 ところで、安倍首相は消費税増税を先送りしたのにダブル選を行わないと「決断」したことが、さまざまな臆測を呼んでいる。 文春で、元TBS記者でフリー・ジャーナリストの山口敬之氏が「麻生が安倍に突きつけた一枚の紙」という原稿を書いている。消費税増税とダブル選挙をめぐって麻生太郎財務大臣と菅義偉官房長官が対立してきたことは以前ここに書いたが、盤石だと思われていた安倍・麻生の関係も変質してきているというのである。 山口は、麻生は「志を失った人物は宰相の地位にあらず」という哲学を持っていて、安倍を特定秘密保護法や安保法制のような世論から厳しい批判を受ける法案からも逃げずに取り組んできた姿勢を評価していたというのだ。 財務相という立場から消費税増税延期には慎重な立場を取ってきたが、安倍と2人で会ったとき「この夏は思い切ってダブルにしたほうがいい」と言ったという。消費税増税を先送りにするなら、ダブル選挙をして信を問うたほうがいい。それなら参議院は3分の2を取れるかもしれないから、あなたのやろうとしている憲法改正をやれるという“励まし”だったのだろう。 さらに5月30日には官邸にほど近いレストランで、麻生は安倍に1枚の紙を取り出して見せた。それは「主な経済指標の推移」で、個人消費を除いてはアベノミクスの成果を示す数字とコメントが書いてあったという。 麻生は、アベノミクスで経済は概ね好調だが、個人消費が低迷しているときに消費税を上げるわけにはいかないと国民に説明すればいいと、アドバイスしたというのである。 財務相としては受け入れがたい選択を容認してまで安倍の決断を待っていたのに、安倍は解散を選択しなかったのはなぜか? 安倍は、勝負から逃げない男だと思っていたのに。 「麻生の心の中には、安倍に対する疑問符が残った。それは今後の安倍政権の変質にもつながりかねない、大きな疑問符である」(山口氏) 参議院選の結果次第では、盟友・麻生との仲に亀裂が入る可能性もある。いよいよ「官邸三国志」も、つぶし合いに入ってくるかもしれない。 フライデーが「笑点」の司会ではないかと下馬評が高かった三遊亭円楽(66)が、20歳下の女性と「ラブホ不倫」していたと報じている。 円楽師匠が入れ込んでいるのは、40代の都内に住む家事手伝いのAさん。師匠が開催する「ゴルフの会」で知り合い、週1~2のペースで会っているという。 フライデーの直撃に答えながら、師匠はAさんと奥さんにも電話をしている。このあたりは、桂文枝師匠より腹が据わっているように見えるが。 新潮はこのところ、高倉健の身内と養女の確執を何度か報じているが、今週は高倉が生前に買っておいた鎌倉霊園のお墓が、更地にされてしまっていると報じている。これが今週の第1位。 この鎌倉霊園に高倉がお墓を買ったのは1972年、江利チエミと離婚した翌年に当たる。 高倉は、当時大スターだったチエミの大ファンで、映画で出会い、3年後にゴールイン。62年にチエミは身ごもるが、妊娠高血圧症候群のために中絶を余儀なくされてしまった。 その後、チエミは異父姉に数億円を横領され、その負債がチエミに重く圧しかかり、「迷惑をかけたくない」と、彼女から高倉に離婚を申し出た。 鎌倉霊園に高倉は、江利との間の水子を祭る地蔵を置いた。彼がこだわって選んだ八光石でできた像は、高さ約1メートル。 その奥には小さな墓石を建て、本名と役者名を組み合わせた「小田健史」の名ならびに「小田家先祖各霊菩提」と刻み、折に触れて高倉はここを訪れ、鎮魂を祈ってきた。 「健さんが亡くなれば大きな墓石を置き、遺骨はここに納骨される。誰もがそう信じて疑わなかった」(小田家の事情をよく知る関係者) だが、このシナリオが狂い始めたのは高倉が亡くなった直後からだった。世田谷の自宅に住み込んで、彼の身の回りの世話してきた元女優(52)を養子にしていた事実が明らかになり、彼女は、唯一の子として預貯金や不動産を全て相続した。 「そのうえで、健さんと縁のある者に対して異様としか言いようのない排斥主義を奉じながら接していく。具体的には、長らく助け合ってきた実の妹にも健さんの死を告げず密葬を行い、戒名はなし。四十九日もせず、散骨し、鎌倉霊園には入らない……などといったもの。『これらはすべて故人の遺志』と養女は主張するのだが、生前の名優を知り、深く交際したものであればあるほど、胸に痛く響く項目の羅列だった」(新潮) 相続人の意向で、5月23日から世田谷豪邸の一部解体が始まり、これと前後して、鎌倉霊園の墓地から水子地蔵や墓石が撤去されてしまったという。 そこにはただ茶色い土があり、花が2つ手向けられているものの、すでに萎びていた。新潮によれば、ここはすでに売却されている可能性があるという。 高倉が健在な頃、周りには高倉を24時間365日サポートする面々、いわゆる「チーム高倉」の男たちがいた。その1人は涙を浮かべながらこう嘆く。 「やっぱり、残念というほかないです。お参りするところが、もうないんだもん。とにかく健さんは信仰心の深かった人だから、切なく思っているだろうよ」 葬送ジャーナリストの碑文谷創氏がこう指摘する。 「口頭で養女の方が故人の意思を聞いていたというだけでは、残された人々は納得しないはず。もちろん、事情があるでしょうから一生涯とは言いません。ただ、更地にするのであれば、周囲に丁寧に説明すべきだと思います。例えば、水子地蔵を撤去した代わりに、お寺に永代供養を頼みました……などといった報告です」 今の時期は寺にも霊園にもアジサイが咲き誇っているが、アジサイの花言葉は「無情」である。養女は新潮からの取材依頼に「見ません、受け取りません」と拒絶したそうである。 私も近々、鎌倉霊園に行ってみようと思っていたところだった。だが、そこにはもはや健さん縁のものが何もないのでは……。養女のやり方に異を唱えるわけではないが、健さんファンが手を合わせる場所ぐらいは造るべきだと思う。 【巻末付録】 グラビアから。現代は巻頭で韓国の女子プロゴルファー「キム・ハヌルの休日」にページを割いている。愛称はスマイルクイーン。私はイ・ボミのほうが好みだが、なかなかの美形でイ・ボミよりスタイル、セクシーさは上である。 後半は人気番組『テラスハウス』(フジテレビ系)でブレークしたという「筧美和子 誘うカラダ」。ヘアヌードはないが、なかなかムチムチした迫力ボディである。 袋とじはお騒がせオネエチャン、中島知子の「初めての完熟ヘアヌード」。一時は太っていたが、カラダを絞り、年相応の豊満なヘアヌードは迫力あるが……。 ポストのほうは巻頭に「ご一緒に吟行ロマンしませんか 季語なんか忘れちゃったよ 響子さーん」という、ちょいと変わったセクシーグラビアを組んだ。 この女性とページに出てくる俳句とはどんな関係が? 彼女が詠んだ句なのかね? 唸るほどの句はないように思うが。 後ろは「ヘアヌード25年史」。あれから25年もたつのかと思うと、感慨無量である。ほかは先週に続いて「38歳の艶白書 スイカップの湯」。「夕方までの……ご近所ヌード 優希ちゃんちのママ」。袋とじは「昭和の元祖AV女優 小林ひとみ『伝説のエロス』」。 小林ひとみは中島知子と比べると、やや迫力でも魅力でも落ちるような気がするのは、私の好みのせいか。 ポストの「死ぬまでSEX」、今週は「美熟女さん、今夜もありがとう!」という趣向で、美熟女AV女優・北条麻紀(39)の素晴らしさや、美熟女イベント、最近の美熟女は「手コキ」や「フェラ」などの性技がうまくなってきたというお話。 現代のほうは「夫として男としてもう一度、SEX」。先週妻たちの反撃を受けた現代が、負けてたまるかと、「妻に『もう一回してほしい』と言わせて見せよう」と気張っているが、いったい誰に読ませているのかね。 ひょっとすると、この特集をじっくり読んでいるのは妻たちではないのか? そう思わせる特集である。 今週は蒸し暑いこともあって(関係ないか)、引き分け。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」6/16号 中吊り広告より
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中東で火気・武闘訓練も……六代目山口組「伝説の暗殺部隊」がついに始動?
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