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卵の殻を割らずに黄身と白身を混ぜる方法を紹介します!
100円ショップで売っている商品から3品を選んで、気になる料理に挑戦してみようという企画の32回目。今回チャレンジするのは、卵の殻を割らずに黄身と白身を混ぜて、それをゆでて作る不思議なプリン。
その作り方をだいぶ前に誰かに聞いて、今まで半信半疑で過ごしていたのだが、思い切って試してみたいと思う。
まず必要な材料だが、当たり前だけど生卵が主役である。
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普通の生卵です。
そして、生卵を割らずにかき混ぜる秘密兵器が、こちらのストッキングである。
買うのがちょっと恥ずかしかった。
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生まれて初めて買ったパンティストッキング。キシリトール加工ってなんだろう。
パンストという言葉が「パンティストッキング」の略だということに気が付き、なんだか恥ずかしくなった。
で、このストッキングをどう使うのかというと、卵にかぶせてグルグルと振り回すのである。
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ストッキングをかぶせられた生卵。ちょっとウルトラマンっぽい。
グルグルグルと卵を回して、ストッキングの両端を引っ張ってグイーン。
このときに発生する遠心力や回転力で黄身を包む膜が破れ、殻を割ることなくかき混ぜることができるらしいのだ。
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グルグルグル、グイーン
やってみるとわかるのだが、これって楽しいんだけど、すごく危なっかしい。
どこかに軽くでもぶつかったら、それで終了。卵の殻にヒビが入ったら失敗なのである。常に、ストッキングの伸びを計算しなければならないのだ。
幸いにしてストッキングに包まれているため、部屋中に卵の中身が飛び散るということはなさそうだが、それでも十分に怖い。
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何回グルグルやれば混ざるのだろうか?
慎重かつ大胆に、何度も卵をグルグルビューン。
卵の中身がちゃんと混ざったかどうかは殻の外からではわからないが、それを判別する方法もちゃんと確立されている。
懐中電灯で下から照らしてみて、光が透けたらまだ混ざっていない。
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これはまだ混ざっていない卵
ちゃんと混ざっていれば、以下のように光を通さないのである。
ちなみにこうなるまでに25分もかかった上に、何個も失敗をしている。けっこう大変。
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これでちゃんと混ざっているはず!
この中身が混ざったと思われる卵をお湯でゆでれば、殻つきの卵プリンの出来上がり。
だが、どうもヒビが入ってしまっていたようで、結構な卵液があふれてしまった。
なんだかジェット噴射をする卵みたいで、一種のアート作品っぽい。あるいは、危険を感じたナマコ状態。
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卵ロケット、発射!
この卵プリンには甘さがまるで加わっていないので、砂糖を少量の水で煮詰めてカラメルソースを作っておく。
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水が多かったせいか、カラメルソースというよりベッコウ飴みたいになってしまった
さあ、問題はゆでた卵の中身である。
慎重に殻を割ってみると、月のクレーターのような凸凹ができてしまったものの、ちゃんと黄身と白身が混ざっていた!
やったぜ、俺!
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ストッキングをかぶっていてもわかるドヤ顔
この卵プリンにカラメルソースをかけて食べてみると、プリンというよりは固まった溶き卵という感じの食感だった。
プリンというよりゆで卵っぽいのは、卵100%なので当たり前ですね。あるいは、ものすごく濃い茶碗蒸し。グルグルやる手間を考えれば、割ってから混ぜて蒸したほうが100倍簡単だ。
だが、まあ味はどうでもいいとして、殻を割らずに卵を溶くという遺業に成功した充実感はしっかりとある。これが大事。
次はこの卵をゆでないで、このまま誰かに渡してみたいと思う。きっと、殻を割ってびっくりするはずだ。
「黄身が割れてるなんて、きみわる~~」なんてね。
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失敗した卵も、おいしくいただきました。
(文=玉置豊)