レーシングモデル(日本でいうところのレースクイーン)のナンバーワンを決める「韓国レーシングモデル・アワード」がソウルで開催された。今年で4回目を迎える同アワードは、今年行われたモーターショウや新車発表会、さらにはモータースポーツ大会などで活躍したレーシングモデルたちの中から、「大賞」「最高人気賞」「最優秀グローバルスター賞」「最優秀モデル賞」「最高人気新人賞」などを投票によって決める、韓国で唯一のレーシングモデル表彰式でもある。
栄えある大賞に輝いたのは、ハン・ガウン。1990年10月生まれの彼女は、2008年に業界トップの「韓国タイヤ」専属レーシングモデルとしてデビュー、今年はモータースポーツはもちろん、ソウル・モーターショウ、ソウル・オートサロンショウ、G-STARゲームショウなど、各種イベントでも大活躍だった。ハン・ガウン
ウンビン
大賞に次ぐステイタスとなる「最高人気賞」に選ばれたのは、ウンビンとキム・ハユル。キム・ハユルはアワードのスポンサー会社から特別賞も受賞し、2冠に輝いている。 最優秀グローバルスター賞には、イ・ユウン、イ・ソンファ、最優秀モデル賞にはイ・ウンへ、チェ・ビョリ、チョ・インヨン、ヨン・タビンが受賞。いずれも、韓国のカメラ小僧たちの間では、その名が知られたレーシングモデルたちばかりだ。キム・ハユル
イ・ユウン
イ・ソンファ
韓国のレーシングモデル専門サイト「ミスタカ」の集計によると、現在、韓国でレーシングモデルとして活動しているのは150数名。そのうち、モータースポーツに力を入れているタイヤメーカーや自動車部品メーカーの専属モデルとして契約できているレーシングモデルは3分の1にも満たず、ほとんどが所属事務所を持たないフリーランサーたちだという。 それだけに、年俸格差も大きい。超トップクラスになると、年間1億ウォン(約1,000万円)ほど稼ぐ者もいるが、平均すると3,000~4,000万ウォン(約300~400万円)ほどで、30代になると賞味期限が切れる。イ・ウンへ
チェ・ビョリ
チョ・インヨン
「一口にレーシングモデルと言っても、ステージでポーズを取るメインモデル、ステージの下で同じようなポーズを取るサブモデル、観客やファン、マスコミにサービスするフロアモデルの三段階がある。経験を積めばメインになれるわけではなく、必要なのは美貌と若さ。中堅モデルになると、“ギャラはいらないから、サブで使ってください”と売り込む場合もある。それでも起用されず、食えないレーシングモデルたちは撮影会で稼いでいる」(業界関係者) これは、マニアやアマチュア写真愛好家たちを集めて行われる素人撮影会のことで、レーシングモデルには1回当たり40~60万ウォン(約4~6万円)のギャラが支払われる。ただ、その相場も崩れ、最近は30~40万ウォン(約3~4万円)になっているらしい。 まさに、過酷なサバイバル競争を強いられる韓国のレーシングモデル業界。最近はその競争についていけず、水商売や風俗店に走る者も多いらしい。また、そんな彼女たちの弱みにつけ込み、スポンサーを名乗り出る代わりに、肉体関係を要求する輩もいるとか。実際、かつて人気レーシングモデルだったイ・スジンは、出演したとあるテレビ番組で「一日500万ウォン(約50万円)で肉体関係を結ぼうと提案を受けたことがある」と告白しているのだ。 美しくセクシーな韓国のレーシングモデルたち。華やかできらびやかなスポットライトの陰で、彼女たちは日々過酷な現実と戦っているようだ。ヨン・タビン